M42は如何でしょうか。

M42マウントレンズを中心に、バイクや機械式時計とともに遊んでいきます。

カテゴリ: Distagon

いかがでしたか?
千国街道・塩の道。

2回にわたって、塩の道のおまけに昨年も撮影した、白馬五竜・高山植物園で撮影してみました。
前回は7月上旬、今回は8月下旬ですから、約2か月の差がありますので、咲いている草花も大夫、違うんじゃないかと。


先に、今回の撮影の結果をお知らせします。
 FUJIFILM X-H1  230枚撮影。バッテリーは、ROWA Japan 製を1個とBONACELL を1/4 使用。
 SIGMA dp2 Quattro 149枚撮影。バッテリーは、純正・ROWA Japan 製を3個使用。残1/4 。
でした。

大夫、X-H1 の電池使用が伸びましたね。
多分、書き込みに使用する電力を使わなかったものと思います。
Quattro にも、いや、Quattro には性能の良いSD カードが必要なものと思います。
・・・と、いうことは、現在所有しているSD カードは、X-T1 かX-A2 にしか使えないってことじゃん!

DSCF2100-ROWA

性能良く、X-H1 にジャストフィットです。
純正の高いバッテリーなんか、くそくらえ!!

DSCF4013

書き込み・読み出しの早いSD カードは、省エネにも寄与するようです。
書き込みは、90MB/S 、読み出しは170MB/S ですね。

DSCF4014

品番DMW-BLC12 は、LUMIX GH2 用ですが、dp2 Quattro にも使えます。
SIGMA 用というのは、ほとんどなく、サードパーティ製のバッテリーはPanasonic 用からの流用ですね。
・・・どっちが専門メーカーなんだ?
今回は、Quattro が電力浪費カメラなので、流石に刃が立ちませんでした。。。


X-H1 + Distagon ですね。

ISO 200 絞り5.6 1/750 +0.7EVです。

DSCF4234

この花は、見た目、綿のように見えます。
Distagon は、花弁の先が尖っていることを解像しています。

ISO 200 絞り5.6 1/280 +0.7EVです。

DSCF4240


ISO 200 絞り5.6 1/300 +0.7EVです。

DSCF4241

Distagon は、ホント、色味がイイですよね。。。

ISO 200 絞り5.6 1/480 ±0.0EV です。

DSCF4243

色味・解像度とも、とても満足ですね。。。

ISO 200 絞り5.6 1/680 ±0.0EV です。

DSCF4245

フジの色、爆発です。

ISO 200 絞り5.6 1/280 +0.3EVです。

DSCF4248

このような被写体は、ピーキングで寄りにくい被写体ですね。
難しいわ。。。

ISO 200 絞り5.6 1/250 +0.3EVです。

DSCF4252

これは、みつまたでも撮影しましたね。
今回は、Distagon の被写界深度を確認しましょう。

ISO 200 絞り11.0 1/100 +0.3EVです。

DSCF4255

拡大しないと、判らないかな。
大夫、違いますよ。。。

ISO 200 絞り5.6 1/400 +0.3EVです。

DSCF4272


ISO 200 絞り5.6 1/220 +0.3EVです。

DSCF4275

拡大すると、雰囲気のある絵になりました。

ISO 200 絞り5.6 1/600 ±0.0EV です。

DSCF4287

ねじり花にフォーカスしたんですけど、難しい花でした。

ISO 200 絞り5.6 1/220 ±0.0EV です。

DSCF4290

黄色い花は、とても好きな花です。
ピン処も、バッチリでした。
この寄りでは、被写界深度が「割と浅い」ことが確認できました。

ISO 200 絞り5.6 1/210 ±0.0EV です。

DSCF4302

蜂が花の中心で、一人レスリングをしてました。
これなら、受粉間違いなし、です。

次回は、dp2 Quattro 。
色味・解像度の違いを楽しんでくださいね。。。









国道のすぐ際にこの石仏群はあります。
「飯田北原庚申塚石仏群」ですね。
白馬村内では、庚申の年によく石塔を建てたらしいが、直近では、昭和55年! だそうです。
昭和まで庚申塔を建てていたとは。。。

DSCF4099

この石塔も新しく、大正9年とあります。
月・日はないですが、2鶏はこんな風にいるんですね。。。
しかし、この佛さんが左手に持っているのは・・・なんとも・・・

ここも、狭いながら、84躯の石佛があるそうです。
特に大乗妙典66部供養塔(明治25年・1892年)、同じく大乗妙典千部供養塔(寛延2年・1749年)が建立されており、多分、この年か前年に凶作があったものと思います。
・・・このカンジだと、2035年に飢饉が来るカモ・・・

Quattro で。
ISO 100 絞り4.0 1/100 +0.3EVです。

SDIM0016

イイ勝負かと思いますが、Quattro 乗りですね。。。


この旅の最終目的地、飯田地区の神明社まで行きましょう。

SDIM0004

正面は、本殿。
右手は、大きな神楽殿。

SDIM0012

神楽殿。新潟・越後風の建物ですね。
ここで、御神楽が上演されると、遠くからでも楽しみに大勢の人がやってきたんでしょうね。

SDIM0014

こんな辻の所に神明社はあります。

飯田地区の「北原庚申塚石仏群」を飾るように花が咲いてましたので、パチリと。。。

X-H1 + Distagon から。
ISO 800 絞り5.6 1/750 ±0.0EV です。

DSCF4100


ISO 800 絞り5.6 1/1800 ±0.0EV です。

DSCF4101

逆光でも、Distagon は素晴らしい能力を発揮してます。
各色、良い色味かと思います。
Planar だと、背景はもっとトロトロかと。。。

ISO 800 絞り5.6 1/1600 ±0.0EV です。

DSCF4103


ISO 800 絞り5.6 1/2900 ±0.0EV です。

DSCF4104

比較で、Quattro を。

ISO 100 絞り5.6 1/200 ±0.0EV です。

SDIM0017


ISO 100 絞り5.0 1/200 ±0.0EV です。

SDIM0020


ISO 100 絞り6.3 1/250 -0.3EV です。

SDIM0021

これ、凄いな。
これが、FOVEON センサーですね。
Distagon より、被写界深度が深いんですね。

ISO 100 絞り5.6 1/200 ±0.0EV です。

SDIM0022


ISO 100 絞り5.6 1/200 +0.3EV です。

SDIM0023

まぁ、どちらも良い絵になっていると思います。
若干、Quattro 乗りなんですがね。。。







空峠を出て、平川を渡り、オリンピック道路へと曲がるところを右手へ。
大糸線沿いの道の1本山寄りが、千国街道です。

DSCF4123

街道沿い、田の畔に馬頭観音さんが2躯祀られていました。
非常に風情のある佇まい。
サビた缶の花入れもリアルですねぇ。。。

Quattro で。
ISO 100 絞り4.5 1/125 -0.7EV です。

SDIM0031

これは、X-H1 の方が、露光勝ちかな。。。


この馬頭観音さんのすぐ隣は、飯森神社です。
飯森神社は、南北朝時代、飯森氏によって創建されたそうな。
祭神は、罔象女神(みずはのめ・迦具土神と関連か)。

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X-H1 とDistagon 。とても相性の良い組み合わせですね。
イイ色味です。

飯森神社前をそのまま大町方面へ進むと、飯森の部落に入ります。
そこに、「飯森の十王堂」があります。

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このお堂も、立派ですね。
向かって一番左側は、地蔵菩薩、中央は釈迦如来かと。。。
十王ってんだから、創建当初は、10躯いられたのでしょうけど、昭和7年に飯森地区に大火があり、皆、燃えてしまったと、十王堂の手入れをされていた御老人に教えてもらいました。

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飯森地区を出てくると、千国街道はこんなカンジになります。









岩岳の集落から国道へ出て、白馬高校の山側が千国街道です。
ほぼ、国道と並行する形で走っています。

八方尾根スキー場へと向かう広い道を横断し、先ず現れるのが薬師堂石仏群。
全部で41基あるそうです。
ここ、天然温泉が湧いているんですよね。
薬師堂境内に「足湯」があります。
噴出孔付近は、かなり熱い。
大夫、離れたところで丁度イイ湯加減です。

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DSCF4135

秩父・坂東・西国観音のほか、三界萬霊塔、庚申塔、金毘羅大権現・・・etc・・・で41基ですから、あまり観音さんはいられませんね。

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街道を進み、やや右手になるところに、空峠庚申塚石仏群があります。
説明板があり、「庚申塔」について説明がありました。
江戸末期からは、「庚申塔」とのみ彫り込んであるが、文化・文政以前は、青面金剛神が中央に、上部に月・日、下部に2鶏・3猿を配していたという。
・・・なるほど。。。あの丸は、月日か。。。3猿は見たが、2鶏は判らない。。。佛は、青面金剛明王だったのね。。。
と、いうことは、仏教の流れではなく、道教の俗ということになります。

江戸時代までは、大変でしたな。
縄文由来の風習あり、仏教の教えあり、道教の教えあり、更には神教も。・・・全部の檀家やってまーす。ってカンジか。

青面金剛明王は、夜叉神とも言われているそう。
夜叉って、なんでしょ?
「犬夜叉」なら見たことあるんですけどね。「おすわり!」っていわれると、文句たらたらでも、強制的にお座りさせられちゃうんですね。「夜叉神」。。。結構イイ明王かもね。
この石仏群は、敷地は狭いですが、沢山の佛さんがいられます。

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安曇野に多くある、2躯の道祖神もありました。
この道祖神というのは、北関東を除く関東と静岡、長野くらいしかないそうです。
特にこの道祖神さんは、屋根が掘ってあり「福」ともあり、なにか中華風な、朝鮮風な作りを感じる道祖神です。日本らしくない作風ですね。
文化5年製作の銘あり。

Quattro で。

ISO 100 絞り4.0 1/100 -0.7EV です。

SDIM0040

色味が若干、ブルーに振れ、まーカチカチだこと。

ISO 100 絞り3.5 1/60 -0.7EV です。

SDIM0037

凄い質感だなぁ。。。
頭に馬がいられるので、こちらも馬頭観音さんですね。

ISO 100 絞り4.0 1/100 -0.3EV です。

SDIM0038

質感、高い。。。
こちらは、犬が頭にあるとしか思えない馬頭観音さん。

ISO 100 絞り2.8 1/60 +0.3EV です。

SDIM0042


ISO 100 絞り2.8 1/50 -0.3EV です。

SDIM0043


八方エリアは、この2箇所でおしまいです。
2箇所でしたが、この空峠庚申塚石仏群は、見応えがありましたね。






いよいよ、ゴールに向けてスパートです。
白馬村の落倉集落を抜け、切久保集落に入ると、辻に庚申塚があります。

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この佛さんにも、見ザル、言わザル、聞かザルが彫り込まれていますね。
この庚申塚には、大黒さんもいて、民俗が何でもあるデパートのようです。

そして、直ぐ近くに大北最大の巨大サークル、観音原石仏群があります。

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DSCF4150

この道も、塩の道ですね。
Quattro で1枚。
ISO 100 絞り3.5 1/80 ±0.0EV です。

SDIM0059

ちょっとした露光差が出て、Quattro の方が写りが良いですか。。。

DSCF4152

こんな広いところに、南側に秩父三十四観音霊場、北側に坂東三十三観音霊場、西側に西国(京都・奈良)三十三観音霊場の佛を配置するとともに、広さで大北随一かと思います。
何年も、白馬に来ているけど、こんなところがあったなんて、地元の祈りは判らないものですね。

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秩父一番観音さんですね。
Distagon  ISO 400 絞り5.6 1/90 +0.3EV です。


DSCF4156

この佛さん、観音さんですかね?
西国29番というと、京都・舞鶴の松尾寺・・・本尊は馬頭観音さんですが。。。
で、Quattro でも。
ISO 100 絞り4.0 1/100 ±0.0EV です。

SDIM0063

ムーディなのは、Quattro ですね。
X-H1 も、ISO 200 で撮影すればよかったな。もっと、比較できたのに。。。

DSCF4145

この上に首切り塚があるハズです。。。行きませんでした。
ここを下ると、辻があり、大黒天像がデーンと鎮座されています。
庚申塚、ってとこなんですかね。。。

DSCF4144

あっ、薬師堂って書いてある。
て、ことは、下里瀬と同じですね。

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大黒さんやら薬師さんやら、祈りの対象が網羅されている辻ですね。

DSCF4143

左側、こんな佛さんも。
秩父・坂東・西国とあるので、観音信仰の中、束ねていられるのは弘法大師像でしょうか。
一躯で効率の良い、石仏です。
Quattro でも。
ISO 100 絞り4.0 1/125 ±0.0EV です。

SDIM0053

これは、Distagon の勝ちかな。
あったぼぅよ!!

これで、白馬村岩岳エリアは、おしまい。
次回からは、八方尾根エリアへと入ります。
江戸時代、八方の方にも集落はあったんでしょうけど、岩岳エリアは多くの人々による祈りの街でしたね。








いよいよ、信州の北端、小谷村に入ります。
小谷とは、おたりと読みます。
小さな谷という当て字ですが、全然小さな谷ではありません。
絶壁の谷ばかりです。

平岩から上がってきて、「猫鼻の石仏群」というのがあるんですが、国道の新道との切り回しでどこから行けるのか、判りませんでした。
折角のルートなのに残念です。

北小谷駅から山方向に向かっていくと、西方堂の真ん中を街道は突った切ります。

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街道を挟む2基の石塔とも、「南無阿弥陀佛」ですので、阿弥陀信仰が盛んであった頃の建立かと思います。

更に街道を進み、浦川を渡って行くと、数軒の集落が現れます。
そこを右手に上がっていくと、「賽の神」が祀ってあるそうです。
結構な山道だったので、行きませんでしたが、「賽の神」は、集落のはずれにある、集落に災いが入らぬよう祀ってある神様ですので、ここにある数軒の集落は、集落に属さない家々かと。
と、言いますのは、この先に「こんな山ン中にまだ部落がある」って思う集落があるからです。
最寄り駅は、中土駅。
すっごい秘境です。
ですが、「ポツンと一軒家」には登場しません。・・・何軒もありますんで。。。

この山ン中の集落を越えていけば、小谷の「下里瀬」集落ですね。
くだり瀬と読みます。
「下瀬」だけでも読めるはずですが、わざわざ「里」を入れたので、読めなくなっています。
しもりせ、なら読めますか。くだりせとはね。
地形的に、姫川が一気に下りだすところであり、ここに集落があるので、地形+状況を表す地名のようです。
ここには、薬師堂があります。

DSCF4188

薬師瑠璃光如来ですね。
薬師如来は、浄瑠璃世界に日光、月光の両菩薩を脇侍とし、宮毘羅くびら、伐折羅ばさら、迷企羅めいさら、安底羅あんちら、頞に羅あにら、珊地羅さんちら、因達羅いんだら、波夷羅はいら、摩虎羅まこら、真達羅しんだら、招杜羅しょうとら、毘か羅びからという、十二神将を眷属(けんぞく。神の使者。)として住まいするといいます。
十二神将は、「薬師瑠璃光如来本願功徳経」に説かれる護法神で、薬師如来の信者を護るとされています。薬師如来を信ずる人は、強力に護られているものと思います。
十二という数字については、「薬師瑠璃光如来本願功徳経」に説かれる薬師如来の十二大願に基づいていると考えられており、十二支(年)・十二ヶ月・十二時などとも結び付けられ、十二神将は、常に薬師如来の信者を守護するとされているそうです。
また、十二神将は、それぞれ十二支にも配されていて、子神ねのかみ、丑神うしかみなどと呼ばれ、佛の冠に動物を載く像が各地で作られています。
そういや、ウチのお寺も本尊・薬師如来で、十二神将があるっけな。。。

あれっ、2躯、佛がいられる。。。
誰っ?
脇侍は、日光・月光菩薩ですがっ。

DSCF4186

素晴らしい額です。
薬師如来らしく、「医王殿」と右から書いてあります。

DSCF4189

社は、地区公民館と合体し、強力に地区の方々の健康を加護されています。

Quattro で1枚。
ISO 100 絞り2.8 1/30 +0.7EVです。

SDIM0088

X-H1+Distagon より、カチッと描写していますかね。

下里瀬からまた山道登りです。
虫尾の阿弥陀堂があります。

DSCF4175

とても古いですが、立派なお堂です。

DSCF4176

DSCF4181

阿弥陀堂のすぐ脇、幅3尺が街道幅です。
でも、ただの山道よりは広い。

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御本尊さんです。
柱は丸く削り出され、梁は彫刻付き・象鼻となっており、豪華です。

お堂の前、街道沿いに数体の佛さんがいられます。

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風化しちゃっていて、どちらの佛さんか判りませんが、左から、言わザル・聞かザル・見ザルでしょうか。
江戸時代の建立なんで、右側からなんでしょうね。
豪華な仕様になってます。

DSCF4172

こちらは、「馬」が欠けていますが、馬頭観音さんですね。

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この阿弥陀堂の近くに湧水があり、阿弥陀堂まで引いてありました。
素晴らしい自然との融和であり、資産かと思います。
いえ、阿弥陀さんの救いですね。

街道沿いに、ポツンと1躯祀られていました。

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このような祀り方が街道沿い至る所にある、と、思ったんですがね。。。

ここからは、撮影Time 。
阿弥陀堂の裏手に咲いていました。
X-H1 + Distagon ISO 400 絞り5.6 1/640 +0.3EVです。

DSCF4177

Bokeh 味は、どうなんでしょ。

ISO 400 絞り5.6 1/450 +0.3EVです。

DSCF4178

こりゃぁ、イイや。
Bokeh 味もイイですね。
やっぱ、Distagon だっ。

ISO 400 絞り5.6 1/320 +0.3EVです。

DSCF4180

開放で撮るべきでしたね。

続いて、dp2 Quattro 。
ISO 100 絞り4.5 1/125 +0.3EVです。

SDIM0076

AF なのにしっかり感が。

ISO 100 絞り4.5 1/125 +0.7EVです。

SDIM0077

寄った時のピンは、やはりMF にはかないませんな。

ISO 100 絞り4.0 1/80 +1.0EVです。

SDIM0078

AF ですが、素晴らしいです。
色味は、SIGMA ですね、やはり。。。
歩留まりは、数枚あるでしょうけど、AF のみで行けますね。行きたいです、LCD しかないので、面倒くさい。

ここから、小谷村役場方面へ下り、また登り、小谷小学校際へ出て、千国宿を登れば、やっと水平方向です。
小谷村で撮影した最後は、栂池スキー場を正面に見る、前山百躰観音群ですね。
百躰というと、秩父三十四観音霊場、坂東三十三観音霊場、西国(京都・奈良)三十三観音霊場分の佛さんを足すと、丁度、百躰。
秩父だけが34ということは、この観音信仰は、秩父発祥だったのではないかと。
仏教は、九州から、次に奈良から、という時間軸の中で、どうして坂東たる秩父がその地域だけで観音信仰が隆盛したのか、興味の尽きないとこです。

DSCF4163

すっごい量です。
林立してといる、と言っていいでしょう。
御利益もすごいんでしょうね。
これだけの佛さんを作成するためには、半端ない祈りと浄財なくしてはできなかったものと思います。
糸魚川から登ってきて初めて出会う巨大観音群ですね。

DSCF4165

1躯をアップで。
頭に1躯載っていると思いますので、この観音さんは、11面観音さんですね。
11面観音さんは、現代でいうと、まぁ、スーパーサイヤ人になった観音さんみたいな。。。
観音さんは、色々と変化(へんげ)されて、1000の手を持つ千手観音さんとか、すごい力を発揮されます。

DSCF4166

前に2躯、奥側は頭巾を被っていられるので、御本尊さんでしょうか。

DSCF4160

正面は、「馬の背コース」。左手は「鐘の鳴る丘」。30年は滑っていないな。
当時、混んでいましたからね、空いているとこ専門なんで。

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潮の道は、幅が広がり、1間道路になってます。

Quattro でも。
ISO 100 絞り2.8 1/60 +0.3EVです。

SDIM0067

ノーマルで、少し青いですね。
青い方が、カチッと写りますからね。

ISO 100 絞り2.8 1/50 ±0.0EVです。

SDIM0069

こりゃぁ、Distagon もビックリの解像度だっ。

次回は、登り降りが少なく、横への平行移動で済む白馬村内を散策します。
白馬村内も、祈りの村ですので、お楽しみに。







塩の道とは、千国街道・北国街道・三州街道・足助街道・伊那街道・秋葉街道などであり、日本海側から、又は太平洋側から信州へと塩や海産物を運ぶため使われた道のことをいう。
それは、どの街道も、信州までの道のり故、大変厳しく過酷な道であったことは言うまでもない。
どの街道も、荷を牛や馬に背負わせての旅であったことだろう。

今回、旅をした千国街道は、日本海から松本の御城下まで塩を運ぶルートの内、白馬五竜までの道のりを紹介します。

旅をする前、想像するに、過酷な道ゆえ、各地で倒れた人も多く「祈りの道」であろうと想像していました。
だから、街道筋には地蔵さんも多数あるものかと。。。
結果としては、新潟地内では、仏像は全く見えませんでした。
大糸線平岩駅から、新潟県道483号線を南下した大峰峠に唯一、ウルトラでかい「大峰地蔵」さんが祀られていただけでした。
この地蔵さんは、糸魚川の「原山地蔵」と兄弟で、信州まで運ばれる際、新潟地内のこの峠で動かなくなったので、ここに祀られているそう。
この峠まで来るんだって、相当の人力が必要であっただろうし、よく、ここまで運んできたな感満載です。
以下、信州分に入るわけですが、信州の地において、群立する仏は部落繁栄の仏である気がします。
街道の辻々にその部落の人々が祖先を想う心で祀り・未来に向かって祀り、といった感がしました。
街道の行き来に使った牛・馬を祀る「馬頭観音」が多かったですが、一方では、秩父三十四観音霊場や坂東三十三観音霊場、西国(京都・奈良)三十三観音霊場など、信州から見て、外の霊場まで行かずともお参りのできる風な場所もありました。
新潟はちょくちょく行っていて、実は知ってるんですが、新潟・越後は、仏教ではなく、もっと古い形(縄文由来)が遺存している地域もあって、今回知った長野・信州は、仏教が生活に深く根差した地域である、と、思いました。

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糸魚川から見る、親不知・子不知方面。
船がない人は、あの絶壁・断崖の下、道もない海岸線を潮を浴びながらの通行だったそうな。
だから、波に飲まれたことも数知れず。。。

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直江津方面。
直江津も日本海側では有数の寄港地。
以上、X-H1 + Carl zeiss Distagon 4.0/35 Contarex 絞り5.6 

比較は、SIGMA dp2 Quattro 。
ISO 320 絞り8.0 1/400 +0.7EVです。

SDIM0097

Quattro は、ハイライトになっちゃうんですよね。
あと、FOVEON センサーのギリギリ高感度、ISO 320 で撮ってみました。
どうですか?
ザラつき感は、そんなにないですよね。
これがギリギリの絵なんです。
太陽の木漏れ日は、Quattro の方が良く表現できてますかね。
大夫、明るいですが。。。

塩の道

ルートは適当ですが、赤線のように川伝いではなく、結構な山道が街道です。
平地からの分岐、大糸線根知駅辺りで標高90m、そこから姫川右岸ルートは大きく右に反れ途中の合流点平岩駅辺りで標高263m、ここから本格的な登山ルートで信州小谷に入ります。
南小谷駅周辺で標高513m、今回の終点、神城駅周辺で746m まで登ります。
感じとしては、小谷・千国宿までくれば後は平行移動ってカンジですけどね。
千国宿が登りの最後、ってカンジです。

さっ、糸魚川の0メートル地帯から姫川左岸を伝って行きましょう。
糸魚川市中谷内から右に反れ、虫川沿いが街道です。
街道ですので、虫川関所跡が右側に。
江戸時代初期からあったようです。
建坪30坪とのことですので、総勢60畳となり、とてもちっちゃな関所ですね。
因みに我が家は、70坪ありますので。。。

X-H1 + Carl zeiss Distagon 4.0/35 Contarex は、全て絞り5.6 での撮影です。

DSCF4200
 
イイ色味・解像度ですね。
ですが、夏草しかなく、「兵どもが・・・」では、悲しすぎますね。
反対側は、というと。。。

DSCF4201

蔵はありますが、母屋がありません。
この街道沿いは、限界集落を超えてしまっています。
これが、日本の地方の現実です。

小滝駅手前で小滝川に出ます。そこは「ヒスイ峡」。さらに山道に入ります。東山関所跡を通過すると、大峰峠です。

DSCF4197

でかいなぁ。。。
2.5m あるそうです。
天保13年(1842年)再興とのこと。

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お堂の入り口に水が引いてありました。
魚もいて、「この水は飲める」ことを告げていました。
街道を行く人にとって、どれほどありがたい水であったことでしょう。
・・・井戸のある家は、その下流に溜め所を作って、そこに魚を飼っていて、魚で水に毒があるかないか確認していたこと、知ってますか?

比較は、SIGMA dp2 Quattro ISO 320 絞り2.8 1/50 +1.0EVです。

SDIM0094

明るくなり過ぎました。
失敗。。。
Quattro は、ハイライトに写してしまいますね。

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随分と立派なお堂です。

ここから、平岩駅方面へと下りになります。
信州へと進むと左側から塩の道右岸コースが1本合流してきますね。
そしてここから信州へと入ります。

これからが大変。
標高差250mを一気に登ります。








第190話以降、度々紹介しています、Carl Zeiss Planar 2.0/50 CONTAREX の兄弟分を紹介します。

ebay の紹介では、「Carl Zeiss」ではなく、「Carl Zeiss-Ikon」のDistagon として紹介されていました。
確かに、CONTAREX は、Zeiss-Ikon 製ですからね。

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このレンズは、Top condition として売りに出ていました。
レンズ・絞り羽・ヘリコイド・ボディとも、大納得のレンズでした。
CONTAREX 関係のものは、発売価格が高価だったことから、大切に使われてきたものが多いような気がします。

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マウント面は、こんなカンジ。。。

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レンズケースには、Zeiss-Ikon とありますね。
オリジナルケースです。

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レンズの受けは、こんなカンジの受け金具です。
10時方向に「赤〇」がありますが、レンズの「赤〇」と合わせないと、しっかりホールドしてくれません。

DSCF4030

はっきりいって、新同かと。
最短撮影距離は、ナント! 19cm です。
激寄りができそうです。。。

X-H1 に付けてみましょう。。。

DSCF4033

おおっ。
ピッタリじゃないかっ!

ISO 200 開放 1/20 +0.3EV です。

DSCF4034

色味最高、解像度最高。。。
すげぇレンズだ。
CONTAREX のレンズは、他のレンズと違いますんでね。

こりゃぁ、撮影が楽しみだぁ。。。



★★★★★
次回は、節目の第500話です。
何が出てくるか、お楽しみに。。。







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