M42は如何でしょうか。

M42マウントレンズを中心に、バイクや機械式時計とともに遊んでいきます。

カテゴリ: PZO

今回は、第270話でも紹介した、PZO のAMAR ですね。ポーランドのレンズです。
第291話 その後のEnlarger 達②で、清掃しましたので、どんな写りですかね。

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ブルー系のコーティングを主体として、Zeiss 所縁の黄色のコーティングもあって、ナカナカのZeiss 張りです。

ISO 800 開放 1/27 -1.3EVです。

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思いっきり、暗くしたんですけど、全てがイメージサークル内にあるせいか、どこにも歪みらしき影がありません。
クールに写ってしまいました。

ISO 800 開放 1/20 -1.3EVです。

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しっかりと写っちやって、面白くもない絵が誕生。
色味はとてもイイですが。。。

ISO 800 開放 1/8 ±0.0EVです。

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楽しくねぇー。
しっかりと写るのも、いかがなものかと。


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フランジバックは、55mm+約18mm。合計73mmですかね。








今回のレンズは、第260話のPZO MIKAR-S に続き、焦点距離が105mm と長いAMAR です。

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MIKAR-S がなかなかの描写でしたんでね。
更に今回のAMAR は、Red P ですからね。
期待しちゃおっかなぁ。。。

ISO 200 開放 1/550 -0.3EVです。

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Red P コーティングでも、激しいフレア発生ですか。
どーなってんの、これ???

ISO 200 絞り8.0 1/300 -0.3EVです。

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絞っても、状況は変わらず。
どーなってんの、これ???

ISO 200 開放 1/1100 -0.3EVです。

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はっきり言って、MIKAR-S の方が、描写は上ですね。
キリキリっていうか、ギリギリ音を立てんばかりの描写でしたからね。
このレンズも、9.0<10.5 ですから、「大口径レンズ」ですので、もちっと、各地で試さないと失礼ですかね。

ISO 200 絞り8.0 1/450 -0.3EVです。

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あっ。
この絞り位だと、結構イイ描写ですね。
構図がこれなんで、よくわからないと思いますが、背面のBokeh 具合、結構イイですよね。
沢伝い、なんて風景で奥行きがあるような構図だと期待できるかもですね。

このレンズ、利尻コンブみたいに後から後から味が出るかのようですね。


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今回は、ポーランドのPZO なる会社製のMIKAR-S です。
PZO 社は、第二次世界大戦中、ドイツ人が工場を管理していたが、ポーランド人労働者が雇用されていたようです。 
1944年7月、ロシア軍がバグ川を渡ったと聞いて、ドイツ人は急いでワルシャワから避難した。
避難したドイツ人は、ドイツのPZO経営者とJena の労働者だった。
つまり、戦中のPZO は、Carl Zeiss Jena の技術力を反映した製品造りをしていたということです。

更に余談を。
ドイツ人は工場から装置を取るのに十分な時間がなかったので、完成した製品を破壊し、機械を破壊し、貴重な設計図を破っていました。しかし、一部の機械は保管されていましたが、すべての生産ツールは原材料やその他の設備で溢れた倉庫と一緒に保管されました。泥棒を防ぐために、ポーランド人労働者のグループは、工場への入り口を閉鎖し、エリアを監視するために順番に取った。残念なことに、非常に短い時間の後、ドイツ人は前回のパニック発作に抑制をかけるように戻って来た。彼らは全ての機械と他の付属品を避難させるよう命じました。機械はトラックに積み込まれ、異なる鉄道駅に運ばれた。同時に、一人の兵士が全ての建物に爆薬を配備し始めました。それは工場の死刑判決のようだったが、PZOの労働者はあきらめなかった。
現地のポーランド人は、費用をかけて工場を救おうとしました。残念なことに、爆発物につながるワイヤーを切断するなどの妨害行為や、それらを配備していた兵士に賄賂を掛けようとする試みは、どれも成功しなかった。最後に、人々は貴重な測定ツールを秘密裏に持ち出し始めました。ボイラールームに置かれたスラップヒープに正確な測定ツールセットを隠す絶望的なアイデアもありました。
機械や装置のほとんどはTeplice-Sanovと呼ばれるチェコスロバキアの町に向けられていました。
最後の輸送では、PZO労働者のグループもそこに連れて行かれました。 
1944年10月中旬には、PZOの再建に、より合法的な特質が与えられました。地方自治体の産業部門の命令により、ポーランドの光学産業の一時的な国家管理が設立された。 2週間後、彼らは冬の前に工場を確保するために必要な材料の最初の貸付と割当を受けた。1944年12月末にはPZO工場を再建している人が80人もいました。・・・とのことです。

と、いうことは、ロシア軍がバグ川(西ブーフ川 Bug.riv)、ワルシャワ北東方向50km程を渡川後、激戦で一時退却があったものの、1ヶ月半程度でドイツ第三帝国軍を打ち破り、9月過ぎには、ロシア側で産業の再生案に着手、10月にはPZO の再興に着手、と、いった流れだったでしょうか。
日本の昭和20年って、どんな時間軸で再興していったのだろう。
8月終戦。10月には連合軍が「あのさ、思いっきり工場破壊しちゃったけど、工場再建しない? 資材提供するけど・・・」風なのって、あったのかな?

そんな経過を負ったPZO です。
技術の底辺には、Jena が息づいているとのポーランド側の自負もある、そういった製品造りから誕生した、MIKAR-S ですが、さて、どんな写りなんですか?
何か、Jupter-3 、Jupter-8 っぽい雰囲気がしてますな。。。

ISO 400 開放 1/1250 +0.3EVです。

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ちょっと、明るすぎ。
でも、開放から、しっかり、ですね。
色味もイイです。
被写界深度も、深いようです。

ISO 400 開放 1/1100 +0.3EVです。

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絵が迫ってきちゃって、ちょっと見ていて苦しいな。

ISO 400 開放 1/900 +0.3EVです。

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手前側が、ごちゃごちゃしちゃって、すみません。

ISO 400 絞り8.0 1/280 +0.3EVです。

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絞っても、大して被写界深度が深まりませんね。
開放で、OK というレンズですかね。

ISO 400 絞り8.0 1/320 +0.3EVです。

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この感じならね。
キリキリまではいかないんですけど、「しっかり」とした描写かと。

ISO 400 絞り5.6 1/420 +0.3EVです。

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緑の色味、イイですね。
紅葉の「赤」も、なかなかです。
かなり色味の良いレンズです。

ISO 400 絞り5.6 1/950 +0.3EVです。

DSCF6430

偶然の明暗、いいなぁ。
樹々の葉も、輝いています。

ISO 400 絞り11.0 1/400 +0.3EVです。

DSCF6431-MIKAR

やはり、絞ると反応しますね。
硬さも、アップですか。。。

ISO 400 絞り11.0 1/125 +0.3EVです。

DSCF6444-MIKAR

このレンズ、他の「引伸し用レンズ」より、人の眼に近いですね。
被写体までの途中の空気感を突き割いて、クリア感が高いです。
やるなぁ。

ISO 400 絞り8.0 1/950 ±0.0EVです。

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かなりの描写です。
普通のレンズ、要らなくなってきましたね。重たいし。
朝の雰囲気は、今ひとつかと。

ISO 400 絞り8.0 1/1000 ±0.0EVです。

DSCF6540

こういった被写体ですと、ピーキング取りにくいんですけど、なんとか見れる絵になりました。
しっかりと、写っていると思います。

ISO 400 絞り8.0 1/320 +1.3EVです。

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紅葉だ、黄葉だ、常緑だと、勢揃いの図です。

ISO 400 絞り8.0 1/320 +1.3EVです。

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この絵の笹、「若草色」にも見えますが、ASTIA での撮影です。
少し、「ソフト」な描写だと思いませんか。
PROVIA だと、もっと深い緑なるものと思います。
コントラストがクッキリと・・・って感じに。

ISO 400 絞り8.0 1/250 +1.3EVです。

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優しい、色乗りです。
レンズのせいではありません。

ISO 400 絞り8.0 1/140 +1.3EVです。

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これも、ASTIA で。
やっちゃいましたね、+1.3EV 。
ASTIA なんで、上げても+0.3EV 程度でした。失敗です。⤵⤵⤵

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このレンズも、最短距離を求めています。
12mm-17mmの最短ヘリコイドリングでないと、無限遠で合焦しません。
良かった、X-T1 のフランジバックが17.7mmで。
最近の大口径ですと、20mmですからね。2mm不足してます。
その2mmで無限遠が出なかったら、悲しいことになりますね。。。
やっぱ、-R 買わね。。。

・・・このレンズには、ちょっと奢って、12mm-19mmのヘリコイドリングを付けての撮影でした。ちょびっと、寄った絵も撮りたいかと。結局、被写体が見つかりませんでしたが。。。

因みに、このレンズ、8.65EUR = 約1150円ですかっ。やすっ!!



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