M42は如何でしょうか。

M42マウントレンズを中心に、バイクや機械式時計とともに遊んでいきます。

カテゴリ: MAMIYA

「第31話 マミヤですが。」で1回取り上げましたが、何か色乗りが淡くて、被写界深度も浅い気がして、こんなんでよく「マミヤ神話」ができたものだと、批判しました。
過日、紅葉記に連れていくレンズを漁っていたところ、フト、眼に飛び込んできました。
AUTO mamiya/sekor 2/50 M42 。

あれ?
このレンズ、「富岡光学製」じゃん!
あれ?
それであの写りかい?
再度、確認する必要があるな。と、いうことでの参戦です。

世の中には、「富岡教」ならぬ、「富岡狂」って方がいられるそうな。
私も、30本以上「富岡光学製レンズ」を所有していますが、入れるんですかね?「富岡狂」。

私自身、日本製のレンズで「良い」と思っているメーカーは、どこだろう?
RIKENON は、イイですよね。ROKKOR もイイです。この2社のレンズはキリキリです。
総合的に、TAKUMAR は信用できます。CANON FD も同様です。
その他、いろいろありますよねぇ。。。ブログのカテゴリーが、ざっとの順位ですが。

お顔は、こんなカンジ。。。

DSCF6674

レンズの色味は、YASHINON ですね。
富岡光学の証は、コレ。

DSCF6676

マウント台座(カバー)側面の「イモネジ」。

では、行ってみましょう。
夏の高原では、色乗り浅く、被写界深度もイマイチの感でした。

ISO 800 開放 1/4400 -0.3EVです。

DSCF6393-MAMIYA開

やはり、Meyer などと比較しちゃいますと、「赤」の色乗りが淡いです。
あの、面白いですよ。私のブログをスマホで、表題部分を流していくと、最初の絵が表示されていますので、ザァーっとスクロールしていくと、あっ、このレンズ色味が深いとか、解像度が高いとか、すぐに解ります。
このレンズ、開放での撮影なので、色味が浅いことは確定。被写界深度は存外、深いようです。
あまりBokeh てませんね、後ろの林。
ピン処は、結構です。WESTRON 見た後だと、流石、Made in Japan って思いますね。
他のレンズでも、そう思ったことがあります。日本製は、簡単に崩れないと。

ISO 800 絞り5.6 1/850 -0.3EVです。

DSCF6394-MAMIYA5.6

広角レンズの「パンフォーカス」みたいです。
【第233話】無限遠紀行⑬ VOIGTLÄNDER COLOR-SKOPAREX 2.8/35 M42 と、どっこいの性能があるようにも感じますね。意外だ。。。
だから、「マミヤ神話」か。
欧州の人は、あまり「色乗りが濃い」のは好きではないのかもしれませんね。
特にロシアンレンズ(Helios を除く)は、青なんて薄っすうす、ですからね。

ISO 400 絞り8.0 1/240 +0.3EVです。

DSCF6480-MAMIYA

丁度、日陰っちゃいましたからね。
解像度は、十分かと思います。
手前の林、樹々は本当に淡い黄色、クリーム色かな。だったので、良く表現しています。

ISO 400 絞り8.0 1/400 +0.3EVです。

DSCF6481-MAMIYA

なんか、被写界深度が深い割に、中間部の「山の峰」の解像が悪い気がします。
最奥の草津への道付近の解像は満足なんですけどね。
このような「症状」のレンズ、何本かあったような。・・・28mmクラスね。

ISO 400 絞り8.0 1/240 +0.3EVです。

DSCF6486-MAMIYA

この絵も、何か不満ですね。
解像もイマイチだし、「朝」の感じもしないし。
このレンズ、「欧州向け」に製造されたものかもね。

ISO 400 絞り8.0 1/280 -0.3EVです。

DSCF6589-MAMIYA-8.0

絞り8.0 で、この程度の解像ではね。
他のレンズでも、もっと解像しますよね。

ISO 400 開放 1/7000 -0.3EVです。

DSCF6590-開

ISO 400 絞り8.0 1/640 -0.3EVです。

DSCF6591

絞り込めば、約束通り解像度は上がりました。
なんか、ボケボケですよね。

ISO 400 絞り8.0 1/800 -0.3EVです。

DSCF6592-MAMIYA

この絵は、なんか知らんけど、イイように思います。
なぜに、突然やる気が出たのか・・・ふしぎなレンズです。

最後に、筐体を。

DSCF6675





Mamiyaって、聞いたことがあるのでは。
中判カメラで、プロチックな「高級カメラメーカー」って、認識ですよね。
だから、カメラ本体も、レンズもすごく立派で「モノ」がいいって。

第13話で、日東光学を取り上げましたが、インターネットで「KOMINAR」を検索すると、とんでもない事実が判明します。
マミヤの8ミリカメラ、マミヤの35ミリレンジファインダーカメラ、他にはフジカXマウントSLRレンズなどなど・・・ヒットしたマミヤのカメラにくっついているレンズは、どれも「KOMINAR」でございます。

WIKIとかみると、古くは、上代光学製のレンズを始め、KOLEX製、はたまたズイコー!!製、1958年に、やっと自社製のセコールと、なったようです。
「セコール」って、生粋の自社ブランドですかね?
その3年前、1955年に、「精工舎(SEIKO)」のシャッターを搭載したカメラが発売されてますが、その前から「精工舎」の影が見えますよねぇ。。。せ(い)こーるだしなぁ。。。資本提携とかはしてなくても、相当の肩入れをしてもらっていたと思いますね。
ある時期、mamiyaじゃなくて、sekorって、おでこに名前のあるカメラも販売していたような。
その後、「大沢商会」に大夫、お世話になって、それでもうまくいかず、なぜか釣具屋さんと一緒になって、霧の中に消えていった・・・
「マミヤ光機」じゃないと、カメラファンも一歩引きますよね。
カメラファンには、カメラファンの想いがある。
お世話になった「大沢商会」もカメラ事業してましたよね。当然、mamiyaの助言はあったでしょう。
・・・割りと、不評ですよね。大沢ブランド・・・mamiya大丈夫かなぁ・・・

オールドレンズとなった、mamiya/sekor・・・高級レンズか、はたまた日東光学から供給されたレンズなのか、それとも、中身は瑞光なのか?
みなさんの判断を仰ぎたいですね。
こんなお顔です。

IMGP8919


先ずは、ISO 200  開放 1/4000 ±0.0EVから。

IMGP8126-MAMIYA


緑色はともかく、黄色の色乗りが白ちゃけてますねぇ。黄色くないです。
Bokehは凄いですが、あれれ。。。
続いて、ISO 200  絞り5.6 1/750 ±0.0EVです。

IMGP8128-MAMIYA-5.6


開放でも絞っても、黄色が白っちゃけてますねぇ⤵⤵⤵
どーいうことですか??
赤味では、どーでしょ。
ISO 400  開放 1/4000 ±0.0EVです。

IMGP8190-Mamiya本番


赤味は綺麗な発色でした。
これくらいが、自然な色味ですね。
結構、ピンの幅が狭い気がします。
続いて、ISO 400  絞り5.6 1/500 ±0.0EVです。

IMGP8191-マミヤ5.6


割りと、普通に写りますね。悪くないです。日東光学と比べたいので、もっと寄った絵がほしいのですが、パソコンで比較しますと、KOMINARの方が色が乗っている気がします。
普通、色が乗っていた方が、「良し」としたいところですが、MAMIYA/SEKORの方が「より自然」な色乗りだと思います。

続いて、黄色では?
ISO 400  開放 1/3000 ±0.0EVです。

IMGP8237-Mamiya本番


PENTAX K-20って、開放でイイレンズだと暗めになっちゃうんですが、このレンズも機械的に判断してます。カメラが勝手にね。
ISO 400  絞り5.6 1/125 ±0.0EVです。

IMGP8238-マミヤ5.6


きれいな黄色ですね。ロシアンレンズを思い出させる。
パソコンで比較しましたが、ロシアンレンズより「レモン色」です。mamiyaは。

完全に輸出用、ってカンジの色乗りですね。

最後に、色イロイロで判断しましょう。
ISO 200  開放 1/4000 ±0.0EVです。

IMGP8292-Mamiya本番



Mir-3bと同じように、手前がBokehてて、好みじゃないですね。フレーミングに気をつかうレンズです。
被写界深度が浅すぎる感があります。

続いて、ISO 200  絞り5.6 1/500 ±0.0EVです。

IMGP8293-マミヤ5.6


これだけ、「濃い赤」を含む彩りになりますと、なんか、光で白っちゃけていて、何を訴えたいのか、さっぱりわからないバサバサの絵になってしまいました。
残念なレンズかと。

目に付いたsekorの欠点として、
① 中間色であるクリーム色~オレンジ色の色乗りが悪い=淡い。
② 黄色い花について、太陽光を浴びている感じではなく、反射している描写となり、白くなっている。

たった、この2点だけ?と思われるでしょうが、この2点で全体の印象が悪くなっている。→→→花びらに光が反射して白くなっている花があったり、色乗りが悪い花があったりして、全体としてバサバサ感を感じてしまいました。→→→コーティングに改善の余地あり、でしょうか。
「赤味」もsekorは、死んだ色=鮮やかでない、ような気もしますねぇ。
でも、LENS Made in JAPANの仲間ですから、高い下駄を履いてもらわないとね。

筐体はこんなカンジです。

IMGP8920-Mamiya本番


次回からも、同様な焦点距離のレンズで定点撮影してありますので、比較してからコメントしたいと思います。
・・・次回以降は、強豪ぞろいで、あーーーコワッ!!!

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