M42は如何でしょうか。

M42マウントレンズを中心に、バイクや機械式時計とともに遊んでいきます。

カテゴリ: Carl Zeiss

いかがでしたか?
千国街道・塩の道。

2回にわたって、塩の道のおまけに昨年も撮影した、白馬五竜・高山植物園で撮影してみました。
前回は7月上旬、今回は8月下旬ですから、約2か月の差がありますので、咲いている草花も大夫、違うんじゃないかと。


先に、今回の撮影の結果をお知らせします。
 FUJIFILM X-H1  230枚撮影。バッテリーは、ROWA Japan 製を1個とBONACELL を1/4 使用。
 SIGMA dp2 Quattro 149枚撮影。バッテリーは、純正・ROWA Japan 製を3個使用。残1/4 。
でした。

大夫、X-H1 の電池使用が伸びましたね。
多分、書き込みに使用する電力を使わなかったものと思います。
Quattro にも、いや、Quattro には性能の良いSD カードが必要なものと思います。
・・・と、いうことは、現在所有しているSD カードは、X-T1 かX-A2 にしか使えないってことじゃん!

DSCF2100-ROWA

性能良く、X-H1 にジャストフィットです。
純正の高いバッテリーなんか、くそくらえ!!

DSCF4013

書き込み・読み出しの早いSD カードは、省エネにも寄与するようです。
書き込みは、90MB/S 、読み出しは170MB/S ですね。

DSCF4014

品番DMW-BLC12 は、LUMIX GH2 用ですが、dp2 Quattro にも使えます。
SIGMA 用というのは、ほとんどなく、サードパーティ製のバッテリーはPanasonic 用からの流用ですね。
・・・どっちが専門メーカーなんだ?
今回は、Quattro が電力浪費カメラなので、流石に刃が立ちませんでした。。。


X-H1 + Distagon ですね。

ISO 200 絞り5.6 1/750 +0.7EVです。

DSCF4234

この花は、見た目、綿のように見えます。
Distagon は、花弁の先が尖っていることを解像しています。

ISO 200 絞り5.6 1/280 +0.7EVです。

DSCF4240


ISO 200 絞り5.6 1/300 +0.7EVです。

DSCF4241

Distagon は、ホント、色味がイイですよね。。。

ISO 200 絞り5.6 1/480 ±0.0EV です。

DSCF4243

色味・解像度とも、とても満足ですね。。。

ISO 200 絞り5.6 1/680 ±0.0EV です。

DSCF4245

フジの色、爆発です。

ISO 200 絞り5.6 1/280 +0.3EVです。

DSCF4248

このような被写体は、ピーキングで寄りにくい被写体ですね。
難しいわ。。。

ISO 200 絞り5.6 1/250 +0.3EVです。

DSCF4252

これは、みつまたでも撮影しましたね。
今回は、Distagon の被写界深度を確認しましょう。

ISO 200 絞り11.0 1/100 +0.3EVです。

DSCF4255

拡大しないと、判らないかな。
大夫、違いますよ。。。

ISO 200 絞り5.6 1/400 +0.3EVです。

DSCF4272


ISO 200 絞り5.6 1/220 +0.3EVです。

DSCF4275

拡大すると、雰囲気のある絵になりました。

ISO 200 絞り5.6 1/600 ±0.0EV です。

DSCF4287

ねじり花にフォーカスしたんですけど、難しい花でした。

ISO 200 絞り5.6 1/220 ±0.0EV です。

DSCF4290

黄色い花は、とても好きな花です。
ピン処も、バッチリでした。
この寄りでは、被写界深度が「割と浅い」ことが確認できました。

ISO 200 絞り5.6 1/210 ±0.0EV です。

DSCF4302

蜂が花の中心で、一人レスリングをしてました。
これなら、受粉間違いなし、です。

次回は、dp2 Quattro 。
色味・解像度の違いを楽しんでくださいね。。。









第190話以降、度々紹介しています、Carl Zeiss Planar 2.0/50 CONTAREX の兄弟分を紹介します。

ebay の紹介では、「Carl Zeiss」ではなく、「Carl Zeiss-Ikon」のDistagon として紹介されていました。
確かに、CONTAREX は、Zeiss-Ikon 製ですからね。

DSCF4029

このレンズは、Top condition として売りに出ていました。
レンズ・絞り羽・ヘリコイド・ボディとも、大納得のレンズでした。
CONTAREX 関係のものは、発売価格が高価だったことから、大切に使われてきたものが多いような気がします。

DSCF4028

マウント面は、こんなカンジ。。。

DSCF4026

レンズケースには、Zeiss-Ikon とありますね。
オリジナルケースです。

DSCF4031

レンズの受けは、こんなカンジの受け金具です。
10時方向に「赤〇」がありますが、レンズの「赤〇」と合わせないと、しっかりホールドしてくれません。

DSCF4030

はっきりいって、新同かと。
最短撮影距離は、ナント! 19cm です。
激寄りができそうです。。。

X-H1 に付けてみましょう。。。

DSCF4033

おおっ。
ピッタリじゃないかっ!

ISO 200 開放 1/20 +0.3EV です。

DSCF4034

色味最高、解像度最高。。。
すげぇレンズだ。
CONTAREX のレンズは、他のレンズと違いますんでね。

こりゃぁ、撮影が楽しみだぁ。。。



★★★★★
次回は、節目の第500話です。
何が出てくるか、お楽しみに。。。







第56話でしたか、ひさしぶりですかね。Carl Zeiss Sonnar 4.0/135 M42 。
ebay で、一番最初に購入したレンズです。
当時は、安けりゃイイやってなカンジで、コンディションをロクに考慮してませんでしたね。
まぁ、このレンズも使えないほど、粗悪なコンディションではありませんが。
今なら、T* 付きにしよっかな、とか、色々考えたんでしょうがね。。。

DSCF8123


DSCF8124

考えなかったから、アルミボディのold lens が来ちゃった、偶然もありますね。

先ずは、X-T1 から。
ISO 200 開放 1/3800 ±0.0EV です。

DSCF8022

元祖Sonnar 型なんですけど、なんか、感動がないですね。
甘い、とカンジます。。。

ISO 200 絞り5.6 1/2200 ±0.0EV です。

DSCF8023

絞ったといっても、一段ですからね。
さして変化はありませんね。
撮影した時は、「一段しか変えないBokeh 味」とか期待してました。

ISO 200 開放 1/2500 ±0.0EV です。

DSCF8025

色味は、イイですがね。
Bokeh 味も、良いですか?
スムースな階調でしょうかね。

ISO 200 絞り5.6 1/1500 ±0.0EV です。

DSCF8026


ISO 200 開放 1/900 ±0.0EV です。

DSCF8028

135mm もあれば、遠景なぞ、どうということはないと思ったんですが。。。
これじゃ、KOMURA の足元にも及びませんね。。。
多分、メンテが必要なんでしょうね。専門の検査具を使用した調整がいるのでしょう。
他のMade in japan なんかが、もっと写し込んでいますしね。

続いて、PENTAX K-3 です。
ISO 200 開放 1/2000 ±0.0EV です。

IMGP0140

写真のデータ量は、X-T1 と比較して、猛烈に異なります。
ですが、圧縮した絵としては、どうなんですかね。
圧縮量が多いのも、いかがなものかと。。。

ISO 200 絞り5.6 1/800 ±0.0EV です。

IMGP0142

暗いは、これ。
LV でも確認したのですが。
パソコンの大画面とは、比べるべくもなく。。。

ISO 200 開放 1/1250 ±0.0EV です。

IMGP0143


ISO 200 絞り5.6 1/500 ±0.0EV です。

IMGP0144

ひゃぁ。。。
Carl Zeiss なんですけどね。
なんとかしましょうね、大事なSonnar ですので。




第344話で紹介した、Carl Zeiss Jena DDR Pancolar 1.8/50 M42 ゼブラ柄ですね。
Pabcolar は、Biotar の息子ですが、好きなレンズです。

DSCF1086

表紙は、PENTAX K-3 とともに、ですが、X-T1 で色々とイジってみましょうか。
先ずは、X-T1 AWB 、フィルムシュミレーションは、プロネガスタンダードです。
ISO 200 開放 1/1900 +0.7EV です。

DSCF1050-開

イイ色味です。
爽やか、という言葉がピッタリです。
Bokeh 味もとてもよろしい。

続いて、ISO 200 絞り8.0 1/220 +0.7EV です。

DSCF1051

イイ色味で、しっかりとした描写になりました。
桜を表現するなら、開放がおススメですね。

今度は、X-T1 AWB 、フィルムシュミレーションは、プロビアです。
ISO 200 開放 1/1800 +0.7EV です。

DSCF1052-開プロビア

プロネガスタンダードより、色味が濃くなりました。
これはこれで、桜色がよく出ている、「フジの色」ですね。
流石。

続いて、ISO 200 絞り8.0 1/210 +0.7EV です。

DSCF1053

どうしても、開放の絵を見てしまいますと、「見え過ぎ」もいかがなものかと。。。
レンズにより、開放・絞り込み、どちらが良いかは、結果を見ないと判断できませんね。
開放・絞り8.0で、それぞれ1/100~1/10 遅くなりました。
フィルムシュミレーションは、シャッタースピードも制御してますね。

ここで、今回の撮影で問題になっている「蛍光灯1」です。
桜色がやたら濃くなる、アレですよ。
ISO 200 開放 1/1700 +0.7EV です。

DSCF1046-開蛍光灯1

紹介前のアナウンス程、嫌味のある絵とは思えない。
十分にアリな絵です。
ホワホワな雰囲気が伝わってきます。

続いて、ISO 200 絞り8.0 1/200 +0.7EV です。

DSCF1047

ホワホワな雰囲気が隠れ、花身がごちゃごちゃ攻めてくる気がします。
沢山の花が付き過ぎかと。
それが、桜か。
大夫、シャッタースピードは遅いですね。
AWB + プロネガスタンダードと比較すると、1/200~1/20 遅いです。

最後に、フジには「蛍光灯2」というモードもあります。
へぇ。
もう、色調は、何でも用意してある、色のデパートやぁ。。。って、どれにしたら良いのやら。
ISO 200 開放 1/1700 +0.7EV です。

DSCF1048-開蛍光灯2


おおっ。
この色味は、AWB にほぼ、近いと思いますね。
このレンズでは、と、制限も付きますかね。
KOWA の時に、AWB より「蛍光灯」の方が良かった経験がありますのでね。
ここまで比較すると、「プロビア」かこの「蛍光灯2」かな。「AWB + Pro neg.std」の三つ巴状態なのですね。敢えて言うなら、「プロビア」がおススメかと。

ISO 200 絞り8.0 1/200 +0.7EV です。

DSCF1049

やはり、絞り込んだ絵まで込みで比較すると、「桜に蛍光灯1」はないな。


最後に、K-3 でのショットを。
K-3 に装着してあるM42 ➡ PK アダプターリングは、M42 独特のピン押しタイプではないものをセレクトしてあります。

DSCF1085


ピン押しタイプだと、ピンが引っ込む量と上手く合わず、噛んじゃうレンズがありましてね。1個イイレンズを潰しちゃいまして、トラウマです。
なので、A ⇔ Mスイッチのないレンズは、絞りが効きません。
RAYQUAL 製も所有してますがね。
RAYQUAL 製は、黒のつや消し仕様となっており、写真の中国製のクロームメッキ仕様など及ぶべくもない精度と、筒内の迷走光対策にも配慮されている「高級常識品」ですね。

ISO 200 開放 1/2000 +0.7EV です。

IMGP0003-K3で

濃いなぁ。。。
X-T1 のプロビア仕様を「濃く」したカンジがします。
なるほどねぇ。。。
流石、PENTAX K-3 。イイ色味をしてますね。
ドイツ製やらロシア製のレンズを使用したけりゃ、もってこいのカメラじゃないですかっ!

CP+ でCanon のように整理した売り方ができてなくても、カメラ自体に責任はなく、しっかりとした描写の、高性能カメラです。


DSCF1087




今回は、Zeiss のPancolar 。
好きなレンズの1つです。
正統派、ですかね。


DSCF2052



DSCF2053


師のレポートによると、1968年からの「前期型」として発売されたそうな。
距離環ローレットは、ゼブラ柄。フィルター枠は、ストレート形状。(初期型は2段構造)
光学系は、モノコーティング で、酸化トリウム不採用。絞り羽の枚数は、6枚だそうな。
1968年にモデルチェンジした「前期型」は光学系を再設計して、後群側の貼り合わせレンズ を分離させた5群6枚の拡張ダブルガウス型とのこと。

・・・酸化トリウムが採用されていないのは、ある意味、良かったです。
理由は、黄化しないからです。めんどくさいんですよね。ROKKOR みたいにUV 照射しないといけないのは、めんどくさい。
ただ、「キレ」に関しては、酸化トリウムレンズの方が、一歩、先んじています。その意味では、残念かと。

第93話で紹介したPancolar は、コレより古いんですよね。

 IMGP9233-Pancolar本番

このPancolar は、「グッタペルカ・バージョン」と呼ばれているレアもの。
製造番号は、8232751 。光学系は、Pancolar として最初期型の4群6枚ダブルガウス型。
酸化トリウム採用のレンズです。
今回取り上げているPancolar の製造番号は、8918060 ですので、間違いなし。古い。
師のレポートによれば、「グッタペルカ・バージョン」は、1959年製造とのこと。1959年製は3種類もの筐体デザインがあり、年代特定は難しいです。

IMGP9232-Pancolar本番

距離環のイボイボと被写界深度インジケーターが、このモデルの特徴ですね。
貴重です。

これら、Pancolar は、設計変更を受け、最終的にマルチコーティング化されました。
コレね。

DSCF6293-Pancolar


DSCF6295

段々と、近代化されてますな。
話を戻して、今回のゼブラものを。

室内撮影ですが、フィルムシュミレーションしてみました。
Pancolar なんでね。
違いが判るかな?

先ずは、オーソドックスなPROVIA から。
ISO 200 開放 1/52 ±0.0EV です。

DSCF2055-vel

普通に、色乗り良くしっかりとした描写です。

次に、Velvia。
ISO 400 絞り5.6 1/26 ±0.0EV です。

DSCF2056-pro

おおっ。
彩度が確実に上がってます。

次に、CLASSIC CHROME です。
ISO 400 絞り5.6 1/25 ±0.0EV です。

DSCF2058-claci

お茶、ありますよね。
渋茶、濃く入れすぎたお茶。
あんなカンジですね。
何がいいのか、判りません。
フィルムシュミレーションは、微妙にシャッタースピートも管理しているみたいですね。
1/26 とか1/25 とか、微妙に違ってます。

次に、PRO Neg.Hi です。
プロネガ・ハイって読みます。
ISO 400 開放 1/120 ±0.0EV です。

DSCF2060-pro.ne開

「プロ ネガ」モードは、スタジオ撮影にも対応する、ポートレートに適した「プロ用カラー ネガフィルム」モードだそうです。

PRO Neg.Std ➡ 柔らかな階調でキメの細かい肌色の描写。スタジオポートレート向き。
          PROVIA のカスタムバージョンか。
PRO Neg.Hi   ➡ メリハリ感のある階調で、やや鮮やかな色彩。ポートレート撮影のほか、コマーシャルフォトや建築写真などにも最適とのこと。Velvia のカスタムバージョンか。

このモードは、単にVelvia より「派手さがなく」てイイですね。チャラついてない。

更に、PRO Neg.Hi  ISO 400 絞り5.6 1/20 ±0.0EV です。

DSCF2059-pro.ne5.6

まあ、色味的には、「渋い」ですね。
単に、PROVIA の方が、「まぁ!フジの色。綺麗だわ。」ってなりますな。
PRO Neg std スタンダードってのも、ありますんで、今度トライしてみます。












分類は、「Carl Zeiss」にしちゃいましたが、Carl Zeiss はレンズメーカーで、「Zeiss Ikon」はカメラメーカーですね。違うメーカーかと。
まぁ、親戚というか、従兄弟というか。。。そう遠くない血筋ですね。

DSCF0073

ロシアンレンズとは、一線を画すコーティングです。
「黄色」があるのが、Zeiss らしい根本的な色ですね。
このレンズの詳細は、第293話を御覧ください。


ISO 800 開放 1/26 +0.3EVです。

DSCF0008

奥の暖色系のライトがウズウズになってます。
SAEBLE より沢山のウズウズが、うようよしてますな。。。
近場に被写体・少し離れて光源を置けば、うようよになりそう。。。

ISO 800 開放 1/17 +0.3EVです。

DSCF0009

STAEBLE より、「赤」がより濃く色乗りしました。。。気がします。
いいなぁ~~流石、Zeiss。。。

ISO 800 開放 1/50 -0.3EVです。

DSCF0044

これは、STAEBLE の方が忠実かな。
丸い玉になっているライトが結構強い光を発していました。
この絵は、モロ、受けちゃったのと、逆光下というか解像度不足のような絵になっちゃいましたね。
実は、各ライトが点滅していますので、丁度、ライトの営業不足の時にシャッターを切っちゃったんですかね。

DSCF0074

45mm ほどあれば、+約18mm =63mm位のフランジバックを確保してあげれば、無限遠が出ますね。
このレンズ、M42 からステップダウンリングで52mm にサイズアップさせました。
で、52mm to 42mm のヘリコイドリングを使用することにより、内面反射を緩和しています。






前話に続き、完成品となりました。

このレンズ、すごいですよね。
ZEISS IKON というカメラメーカーに加えて、最古のカメラメーカー、VOIGTLÄNDER の名を冠しています。
プラスチックボディなんで、安っぽいですけどね。

IMGP9701


更に、Projector lens なのに、VALIO ってあり、ズームを意味してます。
すげぇ。。。
どうやって、ズームすんだ??

IMGP9702

最初は、この長さ。
最後尾のネジを持って、引っ張ると。。。

IMGP9703

びょ~~ん。。。
ズームになりますね。

本当は、最後尾のネジを固定することにより、前へとズームするのですが、ステップアッブリング 42mm ➡ 43mm を嵌めてみましたら、ズルズルとあそこまで行っちゃいまして、これは願ったり、この光景となりました。
思いっきり、フランジバックを確保できますんでね。
ズームは、バラしつつ、やりたいときに伸ばしてから、再セットで対応しようかと。
おまけに、M42 のマクロエクステンションチューブが筐体代わりを演出しますので、プラボディよりは、格好が良いかと。。。

IMGP9704


こんなカンジに、仕上がりました。
勿論、無限遠OKです。

ZEISS IKON VOIGTLÄNDER VARIO-TALON 3.5/70-120 仕様

無限遠時、レンズ先端まで126mm。
レンズブロック長      81mm。(最小値)
レンズ後端ネジ径      35.5mm(?)
ズーム時の伸長       26.5mm
フランジバック長     約63mm


k-3 への接続の可能性は?

PKマウントのフランジバック 45.46mm なので、このTALON のフランジバックが約62mm であることから、63-45.46=17.54mm程余裕があり、17-31mm のヘリコイドリングでギリギリ、使用できるかと。
誤差で、無限遠が出ないときは、スペシャルバージョンとして、10-15mm 52-42 のヘリコイドリングで勝負です。

大丈夫だぁ。。。






今回の2.8/28 PB モデルは、2本とも、初見参ですかね。
第249話の2.8/29 モデルを高性能化したのが、2.8/28 モデルです。
プラクチカBマウントモデルで、最初に製品化されたのがPRAKTICAR。PENTACON が傾いて、継続モデルとして上位会社のJENA が製造したレンズですね。
オールドレンズ最後発のこの2本。どんな~

最初は、PRAKTICAR。
ISO 200 開放 1/2900 -0.7EVです。

DSCF6337-Pentacon-PB開

なんと、最初からハレーションですか。なんてことだ。。。

続いて、ZEISS JENA P。
ISO 200 開放 1/2500 -0.7EVです。

DSCF6340-Zeiss-PB-開

普通、こうですよね。。。
PENTACON の再末期、製品の品質悪いんじゃね。

PRAKTICAR。ISO 200 絞り8.0 1/450 -0.7EVです。

DSCF6338-PENTACON-PB-8.0

絞り込んでも、ハレーション。残念です。

ZEISS JENA P。ISO 200 絞り8.0 1/420 -0.7EVです。

DSCF6341-Zeiss-PB-8.0

PRAKTICAR。ISO 400 絞り8.0 1/480 +0.3EVです。

DSCF6467-Pentacon-PB28mm

ZEISS JENA P。ISO 400 絞り8.0 1/340 +0.3EVです。

DSCF6469-Zeiss-28mm

やはり、JENA P の方が、リアルですね。

PRAKTICAR。ISO 400 絞り8.0 1/350 +0.3EVです。

DSCF6468-Pentacon-PB28mm

ZEISS JENA P。ISO 400 絞り8.0 1/340 +0.3EVです。

DSCF6470-Zeiss-28mm

JENA P 乗りですね。ここまで来ると、圧勝かも。

PRAKTICAR。ISO 400 絞り8.0 1/1500 +0.3EVです。

DSCF6504-Pentacon-28mm

ハレハレ!ハレーション・・・

ZEISS JENA P。ISO 400 絞り8.0 1/1300 +0.3EVです。

DSCF6502-Zeiss-28mm

おおっ、初めて「全体的な」ハレーション。
だめだ、この設計。

PRAKTICAR。ISO 400 開放 1/2500 +0.3EVです。

DSCF6619-Pentacon-28mm開


ZEISS JENA P。ISO 400 開放 1/2000 +0.3EVです。

DSCF6627-Zeiss-開

黄色~緑の表現は、JENA P ですね。繊細かと。

PRAKTICAR。ISO 400 絞り8.0 1/480 +0.3EVです。

DSCF6620-Pentacon-28mm-8.0

ZEISS JENA P。ISO 400 絞り8.0 1/450 +0.3EVです。

DSCF6628

Meyer の写りを思えば、紅葉の「赤」がもう少し鮮烈であってほしいですね。
JENA らしい色というよりは、PENTACON ぽい色の出方かと。

おまけで。
ZEISS JENA P。ISO 400 開放 1/3500 +0.3EVです。

DSCF6629-Zeiss-開

ZEISS JENA P。ISO 400 絞り8.0 1/750 +0.3EVです。

DSCF6630

ZEISS JENA P。ISO 400 開放 1/3500 +0.3EVです。

DSCF6631-Zeiss-開

ZEISS JENA P。ISO 400 絞り8.0 1/480 +0.3EVです。

DSCF6633

順光なら、なかなかの描写ですが。。。
「これだっ!」っていう、レンズではないかと。。。

PRAKTICAR。

DSCF6658

DSCF6659


ZEISS JENA P。

DSCF6660

DSCF6661

JENA になっても、大して変更点はなかったようです。
もしかして、コーティングに差があるかもしれないな。







大夫、無限遠の旅を続けてきましたね。
あと、数本。。。で、今回の旅は終わります。
楽しかったなぁ。。。

色々な発見がありましたが、一番のブッ飛びは、Mepro-KOMINAR でしたかね。
または、MC PANCOLAR でしたか。。。

今回は、Tessar のRed T です。
Planar にも引けを取らない描写で、価格対性能に大きなギャップを持っていまして、ハッキリ言って、「違反」です。

ISO 200 開放 1/120 -0.7EVです。

DSCF6160-RED-T-開

なぁ。。。
こうなんだよなぁ。。。
素晴らしい描写です。

ISO 200 絞り5.6 1/42 -0.7EVです。

DSCF6161-RED-T-5.6

被写界深度も深く、とても素晴らしいレンズです。

ISO 200 開放 1/70 -0.7EVです。

DSCF6162-RED-T-開

開放ですか?本当に?
凄いレンズです。参った。

ISO 200 絞り5.6 1/25 -0.7EVです。

DSCF6163-RED-T-5.6

またまた、フジの色登場です。
素晴らしい!!

ISO 200 開放 1/210 ±0.0EVです。

DSCF6226-RED-T-開放

開放で、無限遠をここまで描写してくれれば、十分じゃないでしょうか。

ISO 200 絞り8.0 1/26 ±0.0EVです。

DSCF6227-RED-T-8.0

ちょっと、霧が濃くてイマイチですね。

もう一度、気を取り直して ISO 200 絞り8.0 1/30 ±0.0EVです。

DSCF6228-RED-T-8.0

おおっ、Tessar ならではのキリキリじゃないですかっ。超一級のZeiss のレンズですね。
素晴らしい!!

DSCF6300-Red-T


DSCF6301








第43話でも取り上げた、マルチコートのパンコラーですね。
私の所有物で、マルチコートものでは、最もお気に入りのレンズです。

どんな~

ISO 200 開放 1/60 -0.3EVです。

DSCF6118ーPancolar-開

Biometar と同じ条件です。
Biometar の方が若干、色味が濃いようですね。あれっ?流石か。

ISO 200 開放 1/220 -0.3EVです。

DSCF6120-Pancolar-開

この色味の濃さ、が、PANCOLAR たる所以です。

ISO 200 開放 1/450 ±0.0EVです。

DSCF6151-Pancolar-開

続いて、ISO 200 開放 1/750 -0.7EVです。

DSCF6152-Pancolar-開

-EV にすると、ぐっと色味が乗ってきて、コントラストも高くなりますね。
これ、いい絵だな。

ISO 200 絞り5.6 1/140 -0.7EVです。

DSCF6154-Pancolar-5.6

コレだ! これっ。
もう一歩で、フジの色かな。
・・・これも、フジの色かな。
いい絵です。

ISO 200 開放 1/1800 ±0.0EVです。

DSCF6240-Pancolar-開

おっ、開放からくるねぇ!
Zeiss の逆襲か?

ISO 200 絞り8.0 1/180 -0.7EVです。

DSCF6241-Pancolar-8.0

バンザーイ!!
猛烈、凄い!
Mepro-KOMINAR より、上品に描写してくれました。

ならば、もう一丁。
ISO 200 絞り8.0 1/180 -0.7EVです。

DSCF6242-Pancolar-8.0

うえっ。
バキバキだ!!
顎が外れた。胃袋が出た。。。
死にそう。。。

こんなに凄くなくて、良いよ。
ありがと。PANCOLAR。。。

DSCF6293-Pancolar


DSCF6295







第119話でも紹介した、20mmのFlektogon ですね。
第119話の時には、K-3で撮影し、「寄って、寄ってのFlektogon」と批評しましたが、ピン合わせがK-3ではいかにも苦しく、ピーキングによる合焦で今回はチャレンジしようと思います。

ISO 200 開放 1/340 +0.3EVです。

DSCF6056-Flektogon20-開

OLD LENS らしく、「潰れて」いますが、まあまあの絵になってますね。
どアップにしなければ、普通に鑑賞できます。

ISO 200 絞り11.0 1/38 +0.3EVです。

DSCF6057-Flektogon20-11.0

なんでですか??
樹の容姿が違うからですか?こちら側の木々は無限遠に解像してますね。
超広角なので、手前の笹までクリアです。
広角の無限遠って、いい感じだな。

ISO 200 絞り11.0 1/56 ±0.0EVです。

DSCF6058-Flektogon20-11.0

これも、イケてますね。
手前の写り込みもバッチリです。
写真家になろうかな。退職したら。。。

ここからは、「寄って寄って」です。
楽しみ。。。

ISO 200 開放 1/6 -1.3EVです。

DSCF6094-Flektogon20-開

ISO 200 絞り8.0 0.77秒開放 -1.3EVです。

DSCF6096-Flektogon20-8.0

Zeiss の色味、凄いですね。時間を切り取ってます。

ISO 200 開放 1/10 -1.3EVです。

DSCF6097-Flektogon20-開

ISO 200 絞り8.0 1/2 -1.3EVです。

DSCF6098-Flektogon20-8.0

この絵は、Flektogon らしい、しっかりとした描写と色乗りですね。
このような絵が撮れるOLD LENS は、本当に素晴らしいと思います。

ISO 200 開放 1/4 -1.3EVです。

DSCF6100-Flektogon20-開


ISO 200 開放 1/5 -1.3EVです。

DSCF6101-Flektogon20-開


すごいな。寄って、寄って。。。
ISO 200 絞り8.0 0.53秒開放 -1.3EVです。

DSCF6103-Flektogon20-8.0

確実に被写界深度が深くなりました。

ISO 200 開放 1/3 -1.3EVです。

DSCF6105-Flektogon20-開


最後に、ISO 200 絞り8.0 1/2 -1.3EVです。

DSCF6106-Flektogon20-8.0

屋久島にでも行ったかのようです。。。

DSCF6264-Flektogon20


DSCF6266


ボディは、新品のようなFlektogon 4.0/20 でした。











CONTAREX Planar って、お高いレンズなんですよね。
だけど、第219話のフィルムシュミレーションでTessar T と連続して見比べちゃうと、どっちがどっちやらの感が。。。 
Tessar T のソラ恐ろしい実力を目にしてしまいました。

ならば、無限遠のリングでどんな写りなんすかね?
ISO 200 開放 1/320 ±0.0EVです。

DSCF6037-Planar開

あっ、無限遠の前に、ちょびっとウオームアップね。
ISO 200 開放 1/1300 ±0.0EVです。

DSCF6038-Planar開


ISO 200 開放 1/1000 ±0.0EVです。

DSCF6039-Planar-開

ISO 200 開放 1/400 ±0.0EVです。

DSCF6040-Planar-開

流石、って感じですか。
素晴らしい、描写です。

構図がイイので、ISO 200 絞り8.0 1/34 ±0.0EVです。

DSCF6041-Planar-8.0


絞らない方が「情感」がありましたね。
人によっては、パンフォーカスチックが好まれる方もね。

ISO 200 開放 1/150 ±0.0EVです。

DSCF6042-Planar-開

フィルムシュミレーションは、PROVIA だと、直感できるようになりました。
カチカチですな、すごっ。。。

ISO 200 開放 1/480 -1.0EVです。

DSCF6180-Planar-開


ISO 200 絞り5.6 1/85 -1.0EVです。

DSCF6181-Planar-5.6


開放でもイイし、少し絞ってもイイし。
すんごい解像を見せてくれますね。

ISO 200 絞り5.6 1/80 -1.0EVです。

DSCF6182-Planar-5.6

出た。。。
フジの色パートⅡだっ。
このクラスの描写力を持っているのは、このPlanar とHelios 44 位ですかね。
銘玉です。

無限遠紀行なのに、無限遠ないじゃん??
・・・慌てなさんな。。。

では、ISO 200 開放 1/550 -0.7EVです。

DSCF6218-Planar-開

どーですか?この描写力。
開放ですよ。おまけにブログ用の圧縮を経てます。
イイなぁ。。。

ISO 200 絞り8.0 1/45 -0.7EVです。

DSCF6219-Planar-8.0

描写がカチカチで、痛いくらいですね。
笹の葉はしっかりと描写できましたが、水際の草を更に解像してもらいたいです。
もっと絞れば良かったですかね。
そういえば、ピンは樹幹でした。
解像というより、Bokeh てたんですね。ガッハッハ! ➡ バカ丸出し!!

DSCF6260-Planar


DSCF6261







第80話で紹介した、珍品中の珍品。レア中のレア。Carl Zeiss Jena 1Q Tessar 2.8/50 RED王 M42 ですね。
Red王は、アポクロマート、色収差補正レンズという設計です。
どんなんだべさ。。。

ISO 200 開放 1/180 -0.7EVです。

DSCF6164-王TESSAR-開


いやぁ、カッチカチですな。
色味もよろしい。
これがTessar なんですね。素晴らしい。

ISO 200 開放 1/170 -0.7EVです。

DSCF6165-王TESSAR-開


開放なんですが、奥の方の解像度もマズマズですね。
イイ色味です。流石、アポクロマートレンズです。

ISO 200 開放 1/1300 -0.7EVです。

DSCF6168-王TESSAR-開


・・・霧が出てきたので、ついパチリと。。。

ISO 200 絞り5.6 1/180 ±0.0EVです。

DSCF6169-王TESSAR-5.6

手前にピンですが、奥の方まで、ナカナカの解像ですね。


無限遠で、フィルムシュミレーションしちゃいました。。。
先ずは、PROVIA です。
ISO 200 開放 1/170 ±0.0EVです。

DSCF6233-王TESSAR-開-PROVIA

ISO 200 絞り8.0 1/20 ±0.0EVです。

DSCF6234-王TESSAR-8.0-PROVIA

ナカナカの描写ですが、ピンを合わせきれませんね。
ピンは中央の樹幹に合わせています。

続いて、Velvia 。
ISO 200 開放 1/240 ±0.0EVです。

DSCF6231-王TESSAR-開-Velvia

彩度が、確実に上がりました。
ISO 200 絞り8.0 1/27 ±0.0EVです。

DSCF6232-王TESSAR-8.0-Velvia

霧の影響もあるのでしょうが、ちょっと、ハイライトな感じですねぇ。
最後にASTIA を。
ISO 200 開放 1/250 ±0.0EVです。

DSCF6229-王TESSAR-開

ソフトな質感が災いしてますね。
ISO 200 絞り8.0 1/27 ±0.0EVです。

DSCF6230-王TESSAR-8.0

もう少し、解像度の欲しいところです。

DSCF6252-王Tessar


DSCF6253





今回は、Zeiss のPlanar。
Planar を訳すと、「平面」とかなるらしく、ebay などを見ていると、Zeiss の「平面」とかあって、なんじゃ、その平面ちゅうレンズは??
と、気にはなっていたレンズです。

このレンズは、CONTAREXに標準で付いていたレンズですね。
Zeiss は、戦前に於いて「CONTAX」というとてつもないRF(レンジファインダーカメラ)を発表し、東西ドイツに分割後は、西ドイツのZeiss IKON が「CONTAREX」というまた、とてつもないSLR(一眼カメラ)を1959年に発表しました。
また、1959年。・・・生まれた年。
当時、ハッセルブラッドのレンズ付きとドッコイの価格だったそうで、シリーズ全部合わせても、55,000台程度の超高級機ですね。
だから、関連資産も「高価で少ない」ということになります。

今まで、Zeiss関連では、TESSARとかFLEKTOGONとか、PANCOLARなど、色々取り上げてきましたが、今回のZeiss は、素性が違います。猛烈なZeiss の本気モノです。
・・・これがZeiss たるZeiss か!
時代は違いますが、Zeiss がCONTAX を開発した当時を超える意味で開発・製造された逸品だと思います。

DSCF8069


アンバー色の、「平面」が反射します。

先ずは、ISO 200 絞り2.8 1/5400 -1.0EVです。

DSCF8017-Planar2.8

このレンズ、ピンはスッと寄っちゃいますね。
この距離の中でも、花が咲いている部分と蕾の距離差でさえ、もうBokeh ちゃってます。
右手奥には、玉Bokeh も出現してますね。
このレンズ1本で、どんな絵が撮れるのか、凄いレンズです。
色味については、言うまでもないでしょう。
このレンズからのデータは、カメラ側にとっても判断しやすいデータを送っているのでしょう。
ミリ単位で、ピークが変化していきます。

続いて、ISO 200 絞り5.6 1/500 -1.0EVです。

DSCF8018-Planar5.6


リアル。
ここの被写体で、ここまで絞るのは、如何なものかと。。。
高原の湿生花園ならば、「あり」でしょうけどね。

続いて、ISO 200 開放 1/3000 -1.0EVです。

DSCF8046-Planar-2.0

もう少し、露出を下げ、でしたか。
平面さん、ごめんなさい。

ISO 200 絞り5.6 1/480 -1.0EVです。

DSCF8047-Planar5.6

画面、中央から左上に向かって影になっていきますので、花の色味が良くわかりますね。
スゲェれんずですこと。。。

ISO 200 開放 1/1300 -1.0EVです。

DSCF8049-Planar2.0本番

この花、こうだったんだ。。。
「白い」ですねぇ。。。

続いて、ISO 200 絞り5.6 1/480 -1.0EVです。

DSCF8050-Planar5.6

来年も、咲いてもらいたいものです。
また違うレンズと比較するために。

鏡胴は、こんなカンジのレンズです。

DSCF8071


距離環には大きな取っ手があり、CONTAX RF Sonnar を思い出させるものがあります。
ZKにも付いていましたね。
被写界深度マーカーもあります。
あれっ、絞り環はどこですかね?
先っちょかな?
無いよなぁ??
どうやって、絞る?まさか、絞りなし?
やばい・・・高かったのに・・・

DSCF8083


マウントアダプターに装着すると、こんなカンジ。
あれっ。
マウントアダプターに絞り指標があるじゃありませんか!
今、絞り値は「4.0」。いや、4.0を少し回ったところ。
中国製なんで、数字とマーカーが一致しません。エヘッ!
すると、どうなるか?

DSCF8082


おっ、絞れてる。。。
どうやって、絞っているのかな?

DSCF8081

レンズのひとつ外側に黒いプレートが見えていますが、真上側、長四角の穴が空いているのが見えます。この穴にアダプター側から引っ掛けて絞り羽を操作するのです。
何もねぇ、カメラ側に操作させなくてもねぇ・・・
カメラが複雑で、重くなるじゃぁありませんか。ドイツは、本当に複雑機械が好きですねぇ。







Zeissのガラス硝材を巡るロシアへの旅も終わり、じゃあ「その後」のカメラレンズはどのような道をたどったのか?
また、1本道だったのか、どこかで「分かれ道」があったのか?

Zeissには、Sonnarもありましたが、Biotarもありました。
今回は、1959~1960年頃の製造になりますが、Carl Zeiss Jena製のBiotarを紹介します。

Biotarの製品化は古く、1920年代ですね。
当初は、ムービー向けのレンズでした。
カメラ用は、1930年代に設計完了。ロシアでは、パクっと、「Helios 2.0/58」へとなったようです。

海外サイトを見ていると、戦後の東ドイツCarl Zeiss Jena では、Biotar用のガラス硝材の品質が満足行くものではなく、ナント!ロシアからガラス硝材を輸入しなければならない状況だったようです。
結果、Carl Zeiss Jena では、新しい鉱山を確保して、やっと満足がいくガラス硝材を手に入れたようです。

Zorki ZK П と、どれほどの差があるんでしょうね。

DSCF4299-Biotar


私が所有するBiotar は、なしですね。
製造番号からして、最後発のモデルかと思います。
Biotar は、があろうがなかろうが、後期モデルほど写りが良い、とのレポートもありますね。

ISO 400 開放 1/1000 ±0.0EVです。

IMGP1-Bio2.0 (2)


流石、Zeiss。
「青味」が全然違いますね。
紫陽花、この色だったんです。

続いて、ISO 200 絞り5.6 1/60 -1.0EVです。

IMGP4-Biot5.6

PENTAXは、絞りを変えると、色調調整に苦労しますね。-1.0EVまで持ってこないと、開放時と違った色味になってしまいます。
開放時のBiotar 、素晴らしい描写でした。

続いて、色味がビミョーな紫陽花を。。。
ISO 400 開放 1/90 ±0.0EVです。

IMGP6-Biotar2.0

これは、ZKとあまり変わらないかな。
若干、「濃い」ですが。

ISO 400 絞り5.6 1/30 ±0.0EVです。


IMGP8-Biotar5.6


ビミョーな色表現は、達成されていますね。
私的には、「花弁の青」がもう少し濃いと、感動ものなんですがね。

続いて、「赤味」を。
ISO 400 開放 1/1000 +1.0EVです。

IMGP44-Biotar5.6

続いて、ISO 400 絞り5.6 1/1000 +1.0EVです。

IMGP42-Biotar2 .0

赤味は、綺麗で忠実に拾ってくれましたね。
背景のBokehも的確なものと思います。

DSCF4300

Tessar より、上品な映り込みですかね。
まあ、Pancolarのお父さんですからね。イイカンジでした。








このブログへの写真データーは、いつもは、Super-Multi-Coated MACRO-TAKUMAR 4.0/50 を使用していますが、第142話のシチズン・セブンを被写体に、50mm程度の標準レンズで、マクロっぽく取れるレンズを探してみました。
MACRO-TAKUMARは、23cmまで寄れますが、実際の撮影では、もう少し遠くて、30cmも寄れればイイ絵が撮れるかなと。。。

どれが、イイんじゃろ??
カメラは、どのレンズも全てPENTAX K-20Dに付けて撮影しました。
てか、どのレンズも全てM42だからです。


初めは、第79話でも紹介した、LZOS MC Industar 61 L/Z 2.8/50 M42ですね。
このレンズ、50mmなのに、最短30cmまで寄れるということで、何も逆光ばかり狙わぬとも、ですね。
どんな写りなんでしょうかね。

IMGP9663-61LZ

この61 L/Zは、マゼンタ・パープル・ブルーの他、「グリーン」も見えますね。
普通の61 L/Zは、アンバー・パープルですので、「貴重品」が手に入りましたね。偶然です。
ISO 800  1/30  絞り5.6 -0.5EV です。

6


ちょっと、白っちゃけちゃいましたか。-0.5EVにしてはみたのですがね。
このレンズ、新品なんですけど、揮発したオイルがレンズに乗っていますかね?

IMGP9668-61LZ


こんな、ボディです。
次に、Meyer-Optik Görlitz のORESTONですね。
これも、1.8/50と、ナカナカ明るくて良いレンズです。

IMGP9669-ORLESTON

ISO 400  1/60  絞り5.6 +1.0EV です。

IMGP9607-ORESTON


おおっ。
流石、Meyer。イイ色味ですねぇ。。。
解像度も、よろしいんじゃないですかね。
CROWN7の中途半場な紫色も、よく表現してくれました。

IMGP9670-ORESTON


33cmまで寄れるORESTONでした。
次は、皆さんの大好きなZEISSです。
このTESSARは、ドイツの人からプロジェクター用のレンズをまとめ買いした時に貰いました。
ドイツの人って、イイ人が多いんですね。感謝です。

IMGP9672-TESSAR


青いコーティングのレンズが複層してますな。
反射で判るコーティングが割と好きです。
ISO 400  1/10  絞り5.6 ±0.0EV です。

IMGP9614-TESSAR


おっ。
これも、イイですね。流石ZEISS。
さっぱりとした色調と確かな解像をしています。
Meyerより、ちょっと寒くて硬いかな。。。

IMGP9677-TESSAR


35cmまで寄れますね。
次に、ZEISSでも、温かみのある色調のPANCOLAR 1.8/50 です。

IMGP9675-PANCOL


ISO 400  1/125  絞り5.6 +2.0EV です。

IMGP9621-PANCOLAR


これも、イイですね。やはり、TESSARよりソフト感があります。
CROWN7が、プラスチッキーなカンジがして、リアル感たっぷりですね。

IMGP9679-PANCO

TESSARと同じく、35cmまで寄れますね。
次は、PENTACONのAuto です。
ドイツ勢が続きますね。ドイツのレンズって開発思想が同じなのかな?
このレンズ、Ernemann Turm Ver.なので、一応、Meyerに近いといえば近いですが。

IMGP9683-PENTACON


ISO 400  1/8  絞り5.6 +1.0EV です。

IMGP9631-PENTACON


この絵、イイなぁ。。。
TESSARより柔らかい色調で、色味もよろしい。
解像度も十分な気がします。
凄くさっぱりとしていて、マクロタクマーと違った一面が撮影できそうですね。

IMGP9684-PENTACON


Meyerとクリソツです。

次に、VOIGTLÄNDERのSKOPAREXです。35mmなんですけどね。

IMGP9686-SKOPAREX


青み、グリーン系、紫系・・・各色揃った頼もしいコーティングのレンズです。

ISO 800  1/30  絞り5.6 -0.5EV です。

IMGP9645-SKOPAREX


ちょいと、ピンぼけでしたね。
最短が40cmで、広角なもんですから、絵が小さくなってね。こういうときは、X-T1のようにファインダー内で拡大表示されると、助かりますね。
色味は、これもよろしい。
続いて、オートフォーカスものを。
TokinaのAF 28-80 3.5-5.6 です。

IMGP9689-TOKINA


ISO 800  1/30  絞り5.6 ±0.0EV です。

IMGP9648-TOKINA


なんとイイましょうか。ホンワカとした写りになってしまいました。
一応、レンズには、MACROって書いてあったんですがね。

IMGP9690-TOKINA


最後に、再度、VOIGTLÄNDERのCOLOR-ULTRON 1.8/50 を。
なんたって、ULTRONですからね。期待したいところですね。

IMGP9700-ULTORON


VOIGTLÄNDERらしく、いや、Rolleiらしく、赤系が凄いコーティングです。
大丈夫かな?

IMGP9699-ULTORON


ちょっと見、イイかんじなんですけど、やはり最短が45cmなんで、苦しい撮影でした。
ジャスピンまで持っていけませんでしたね。
色味は素晴らしいと思います。

IMGP9701-ULTORON


以上、まとめますと、Meyer のORESTON、ZEISSのTESSAR・PANCOLAR、PENTACONのAuto ならば、寄った撮影ができて、色味も良いことが判りました。
でも、普通の人なら無理しないで余裕のある焦点距離を持つ「マクロレンズ」の方がイイと思います。
私、無理をするのが好きなモノで。。。



第88話の「aus jena DDR T」が、思いの外、駄モノでしたので、ホントかよ・・・
こりゃあ、違うaus jenaを手に入れてみようかな・・・となりました。

ならば、Zebraモノにしようかと。

IMGP9369-ausJENA-T


このzebraは、銘板にDDRとか国名もありませんね。
めちゃ、シンプルです。
コーティングも、シンプル。カンペキにモノコーティングですな。

ISO 200 開放 1/1250 -0.7EVです。

IMGP9068-ausJENA-T開放


全然、違う感じですね。
やはり、個体として第88話のTessarは製品寿命を迎えていたのか、または、オーバーホールで完治するのか・・・レンズは、見た目、何の問題もないように見えたんですが。。。

ISO 200 絞り5.6 1/250 -0.7EVです。

IMGP9071-ausJENA-T-5.6本番


絞った割に、明るすぎて何の変化もないですね。
反って、開放の方がいいかな。後のbokeh具合からしてね。

ISO 200 開放 1/4000 -0.7EVです。

IMGP9074-ausJENA-T-開放本番


ピンボケしたんですかね?
えらく甘い画像です。
Tessarなんで、キリキリこないと不満ですね。

ISO 200 絞り5.6 1/640 -0.7EVです。

IMGP9075-ausJENA-T5.6


これは、Tessarらしいかな。
キリキリ・・・来てます、来てますか?
結構、被写界深度が「浅い」んですかね。Zeissらしいと言えば、Zeissらしいかな。。。

もう、一丁。
ISO 200 絞り5.6 1/1250 -1.7EVです。

IMGP9077-ausJENA-T-1.7EV本番


やっと、来ましたね!!
これこそ、Zeiss Tessarってカンジです!

ISO 200 開放 1/2000 ±0.0EVです。

IMGP9079-ausJENA-T-開放本番


背景が、bokehまくりですね!
このzebraだけの特徴なんですかね。
この被写体ですと、開放からキリキリですがね。
こんなに被写界深度が浅かったですかね、Zeiss。。。はて。。。

ISO 200 絞り5.6 1/640 -1.0EVです。

IMGP9080-ausJENA-T-5.6


絞り値を変えても、あまりハッキリとは判りませんね。
色味・解像度はケッコーですが。。。

IMGP9371-ausJENA-T


カメラ側からみて、「左側」にプレビュースイッチがあります。
ドイツの方は、「左手」を使うのが好きなんですよね。
私、日本人なんで、右側じゃないとね。
まあ、シャッターを右手で半押ししたりしている場面を考えると、左手しか空いていないことは明らかですがね。
絶対に使いませんな、プレビュースイッチ!

IMGP9372ausJENA-Tスイッチ







今回のZeissは、お待ちかねってレンズですかね。
Flektogonの20mmです。

別に持っていなくとも、Flektogonならば、モノコーティングバージョンとMCバージョンさえ持っていればコテコテの絵も撮れて、なーんにも影響がないレンズなんですが、なんか気になるんですよね、このレンズ。
どんな写りなんでしょうか。
Zebraですからね。ある程度、古い写りですかね。

IMGP9367-Flektogon2.0


先ずは、ISO 200 開放 1/1000 ±0.0EVです。

IMGP9047Flektogon-20開放本番


ほう、普通ですな。
絵に「奥行き」があり、私的には好きな絵になりました。

続いて、ISO 400 絞り8.0 1/250 ±0.0EVです。

IMGP9049-Flektogon-8.0本番


逆光が、モロ射している絵が撮れました。
右の木は光を浴びていないんですが、他は光のシャワーを浴びまくりで、こんな絵は変ですかね?
なかなか、撮れない偶然の産物ですが、レンズとしてはこうあっちゃ、マズいんじゃないですかね。

ISO 400 開放 1/250 ±0.0EVです。

IMGP9056-Flektogon開放本番


ちょっと、露出オーバーかな。
やはり、JenaのFlektogonって、イイレンズですね。
なんとなく、実力があるのだけはこの絵で解ります。

ISO 1600 絞り8.0 1/250 ±0.0EVです。

IMGP9058-Flektogon-8.0本番


はーっ、露出が・・・⤵

この時に思いました。
このFlektogon4.0/20は、もっと寄らないとダメなんじゃないかと。

で、ISO 400 絞り8.0 1/250 ±0.0EVです。

IMGP9062-Flektogon-8.0本番


普通なんですが、やはりキレてますね。
Zeissらしい写りかと思います。
こんな感じですね、Zeiss。

ISO 200 開放 1/500 ±0.0EVです。

IMGP9064-Flektogon開放本番


寄ったほうが、力が出る・・・そんなレンズであると証明できましたかね。
爽やかな色乗りです。光が透けているのも写せましたが、ZENITARの「滴る」ような写りが欲しいところですね。

最後に、ISO 400 絞り8.0 1/250 -0.7EVです。

IMGP9067-Flektogon-8.0-本番


あまり変化のない絵かと。
やはり、あってもなくても、イイLENSのようです。
もっと、頑張ってほしかったなぁ。。。

用途が、「寄って、寄って」のFlektogonでした。

IMGP9368-Flektogon2.0






今回は、第43話の先進的なMCのPancolarではなく、ちょっとオールドなPancolarです。
距離環のところが「革巻き風」になっていると、「グッタペルカ・バージョン」って言われるモノになりますが、このモデルは、ほぼ近いモノです。
グッタペルカって、ゴム状なんですけど、簡単に言うと、カメラ本体の「革」になっている黒い部分って言えば、判りやすいかもですね。


このレンズは、ヤフオクでゲットしたのですが、その時の説明が「絞り羽根の動きが悪い」程度の説明でした。
ところが、手元に来て、あれこれ確認してみますと、以下の不具合が確認できました。


・当初バラす前のチェックにて。
 (1) 絞り羽根の不動を確認。
 (2) マウント部内部スプリングがグチャグチャを確認。
 (3) 絞り環のクリック感が非常に弱いのを確認。
・また、バラした後に以下を確認。
 (4) 前玉固定環の完全固着を確認。
 (5) 絞り環のクリック用金属製ピンの板バネが潰れているのを確認。
 (6) 絞りユニット内回転機後部に不具合があるのを確認。
 (7) ヘリコイドのネジ込み位置が適正ではないのを確認。
 (8) 清掃時に各指標値が退色。

・(1)、(6) について:
 絞り羽根不動の原因は、酷い油染みもありますが、同時に絞りユニット内の絞り羽根開閉幅制御環 (ベアリング3個で回転する環/リング/輪っか) の機構部で使われている、非常に薄い真鍮環 (ベアリング3個を保持する役目) が、変形していたことが根本原因。
 また、同時に、過去のメンテナンス時に、その機構部の調整環 (リング/輪っか)を最後までキッチリ締め付けてしまったために変形したことも判明。 (ベアリング3個が均等に配置されているのを確認しつつ締め付けないとイケナイ)
 ベアリング3個の均等配置を確認しないまま、その機構部を固定する環を最後まで締め付けてしまったので、内部で薄い真鍮環が斜めに曲がってしまい、最終的に絞り羽根の駆動が一部 (f5.6までしか回らない) に制限されていました。


って、こんなカンジの「ボロ」でした。⤵⤵⤵


ヒドイものですね。素人の私でさえ、開けた瞬間、こりゃ、ヒドイ!前に開けたヒトも超ど素人だ⤵


折角の「幾千円」を捨てるわけにも行かず、いつもお世話になっている「千葉 柏市の先生」に手術をお願いしました。
まー、「ゴミ」状態だったPancolarをよくぞ、ここまで直していただき、「執念」を感じますね。
先生、ありがとうございました。

IMGP9233-Pancolar本番


それでは、ISO 400 開放 1/2000 -0.3EVから。

IMGP8655-Pancolar-本番


やはり、Tessarのようなバキバキ感はなく、自然で優しいカンジの写りですね。
だけど、しっかりとした解像度があります。
色調、色乗り、Bokehどれをとってもいい感じです。
Zeissって、やはりこの時代の製品のほうが、私的には好きですね。
後年のMCになりたての頃の製品は、コテコテを通り越して、「しつこい」ですからね。
日本人は、欧米系の化粧品が似合わないように、日本製のお化粧じゃないとね。ワザとらしいんだよ、ってか。

続いて、ISO 400 絞り56 1/100 -0.7EVです。

IMGP8664-Pancolar-5.6-0.7本番


絞りを3段しぼったら、EVも3段いったほうがいいみたいですね。
ちょっと、明るいかな。
でも、イイ感じです。

とても、あの「ボロ」とは思えません。
当初の資金も、これで有効に活用できます。
いいレンズです。Pancolar。。。流石、Zeiss。。。

IMGP9232-Pancolar本番


このレンズ、絞り環を動かすと、絞り環の前にカニの爪みたいに指標が動いて、被写界深度幅を表してくれます。
今は、0.9~0.95位ですか、被写界深度がある幅は。。。
手動式のカラクリ仕掛けのようです。
一番先の菱形の距離環ラバーが、「革状」の平っぽいものになっていると、「グッタペルカ・バージョン」ですね。



第97話に続き、駄モノをもうひとつ。


えっ、Tessarでしょ?
と、おっしゃりたいでしょうけど、このレンズもヒドい。
どーして、こうなるのと。余程、もっと古いRed Tの方がずーーーーーと上かと。

このレンズは、Carl Zeissとも、Tessarとも記載がありません。
この理由は、戦後、ドイツの東西分断により、ドイツ東部にあったJenaはソ連占領統治下に置かれましたが、アメリカ軍がカール・ツァイスの光学技術を取得するため、ソ連軍に先んじてJenaに入り、1945年6月、Jenaから Oberkochenへ移動させ、ツァイス・オプトンとして光学機器の生産をはじめました。一方、ソ連軍はJenaの工場群を接収、残った技術者もソ連に送ったようです。

この時代背景により、Carl Zeissは東西に分裂しました。その後、1970年代になると、東西のカール・ツァイスはどちらも有力な一流企業に復活し、世界市場で競合するようになり、どちらも戦前からの商標を使用していたため、競合が生じ、ロンドンの国際司法裁判所に本拠地がどちらなのか判決を求め、1971年4月、「カール・ツァイス財団の本拠地はJenaである」旨が確認されました。
また、東ドイツのカール・ツァイスの提案で会議が開かれ、西側諸国では、西側のカール・ツァイスが「カール・ツァイス」を、東側のカール・ツァイスが「カール・ツァイス・イエナ」を名乗り、東側諸国では、東側のカール・ツァイスが「カール・ツァイス」を、西側のカール・ツァイスが「カール・ツァイス・オプトン」を名乗ることとされました。つまり、国際司法裁判所の決定により、Carl ZeissはJenaこそがCarl Zeissであると。。。
なお、西側諸国の内、イギリスと日本だけは、例外的に双方が「ツァイス」を使用することと決められました。
同様に、戦前からの商標が使えない地域向けの商品には、ビオターがB、ビオゴンがBi、ビオメターがBm、フレクトゴンがF、プラナーがPl、ゾナ−がSまたはSo、テッサーがT、ディスタゴンがDi、ミクロターがMなど略号で示されているものがあります。
この時の取り決めによって、生産されたTessarが、今回のaus(~地方の) Jena(地名 イェーナ) T(Tessar)ということになります。
つまり、この製品は、1971年頃のレンズということになります。

IMGP9215-aus本番


どえらく、簡単な表記ですね。
このレンズは、テッサーの中でも「期間限定」みたいなカンジだったので、Tessarはたくさん持っていたのに「買っちゃった⤵」レンズなのです。
だから、本当は一番写りが良いな、という期待をもって買ったレンズだったのですが。。。

先ず、ISO 400 開放 1/200 -0.3EVからです。

IMGP8634-AusJena-本番


色味、色調はイイんですが、本当にピンが来る部分が「ホンの少し」の状況です。
原画をパソコンで見る分には、マスマズですが、圧縮を掛けてしまうと、ご覧の通りとなってしまうところが、「残念なレンズ」の第一歩です。
ボケているファインダーからどちらかにピントを合わせていくと、すうっとピンが寄る、そんな感じじゃないんです。
大体のピン部分まで来てるけどな、どこだろ?? 
そんな感じです。
ワケ、わかんない。。。撮影できない、そんなTessarです。

ついでに、ISO 400 絞り5.6 1/160 -0.3EVです。

IMGP8612-AusJena-5.6-本番


色味は、イイんですが、デッサーらしい、「キレ」を感じませんね。
どちらかと言えば、PANCOLARっぽいです。
被写界深度が深い普通の写りにしか思えません。めんどくさいレンズです。

おまけに、KOREANレンズとの比較用の写りを。
Aus Jena T ISO 1600 1/320 -0.3EVです。

IMGP8624-AusJena-本番


AUTO EXAKTAR 2.8/135 ISO 3200 絞り11.0 1/30 -0.3EVです。

IMGP8701-Exakta-11-本番


まっ、Aus Jena Tは、こんな程度までしか、合焦できません。
凄く、難しい距離合わせです。
色味は自然で、とても良いのですが。。。
何枚、頭をかしげないと撮影できないレンズは、私のレンズではありません。
KONICAなんて、ほぼ1枚目で「もういいや」となります。

IMGP9217-aus本番






今回は、秘蔵中の秘蔵。レア中のレア。
Carl Zeiss Jena 1Q Tessar 2.8/50  です。

普通は、Red Tですが、T本足して、「」です。
だから、王テッサー・・・King of Tessarです。

Red Tは、モノコーティングを表していますが、「」は、「アポクロマートレンズ」であることを示しています。
アポクロマートレンズとは、厳密に色収差などの補正を行ったレンズであることを指しており、当時、生産数自体が大変少なかったことから、希少価値があります。

・・・年に数度、ebayに出る程度とか。。。

色の三原色(当時は、「RBY」(赤青黄) )の要素に対して、厳格に色収差の補正を施したレンズを「アポクロマートレンズ」と呼び、非常に高価で、かつ生産数自体が少なかったレンズですね。
」の意味は、光学硝子レンズを縦線「Ι」に見立てて、左側から光 (3本=赤青黄) が入射し、色収差の補正が成された光が右側から射出していることを表したロゴですね。すげっ。
第42話のRED Tも大したものだったから、期待しちゃおうかな。。。

このレンズは、プラクチフレックスFX(1953年発売)= 輸出専用モデル(と、思われるカメラです。)に、くっついてきました。
てか、出品物の写真を、「目を皿のようにして」見ていたわけじゃなく、何気に、あっ、「王Tessar」だ!
って具合で見つけちゃいました。
しかぁ~も、値切って入手しました。売ってくれた人は神様でした。
プラクチフレックスFXも、美品・完動品で、えらいものを手に入れてしまいました。

早速、キタムラに電話して、「今でも、フィルム現像できますか?」「フィルムからデータをCD化できますか?」と、確認をした次第です。
いつか、Praktiflex FXで、銀塩したいと思っています。
プラクチカマウント=M42は、1948年当時45.74mmで、以降、45.46mmに移行しています。ですから、0.28mmの差がこのレンズにはあると思いますので、その分、描写には差異が生じていると思います。
予め、ご了承ください。
現代のM42のカメラ本体側を0.28mm盛らないと王Tessarの実力が出ないワケです。
約0.3mmって、結構大きいですよ。
要注意です。

IMGP9169-王本番



何も考えず、M42として装着すると、アマくなる「Tessar」様です。
王様だから、装着するカメラも「それなりのカメラ」を用意する必要があります。
プラクチフレックスFX(1953年発売)= 輸出専用モデル(と、思われるカメラです。)

IMGP9180


上から見ると、こんなカンジです。
この状態は、ウエストレベルポジションで、こんな風に見て、撮影ができまする。
実際、見えますが、ピントが合うかはギモンです。

IMGP9181


1956年10月から希望者に対し、プラクチカFXの改造サービスが行われたそうです。1957年6月までの8ヶ月間に約300台がこのサービスを受けたそうです。その内容は、希望に応じファインダーを交換式に改造、ウェストレベルファインダーへの変更、特別製のツァイス製プリズムファインダーの搭載などあったそうで、私のPraktiflexFXは「KW製」ですが、プリズム式のファインダーは、ご覧のZeiss製ですので、このサービスを受けた約300台のカメラの中の1台、かも知れません。

IMGP9182


恐れ多くも、現代のカメラのように覗き込むこともデキます。
この方が、ピント合わせはしやすそうに見えます。

Kamerawerkstätten Niedersedlitz(カメラウェルクシュテーテン・ニーダーゼーリッツ)は、1959年にキノヴェルケ(旧ツァイス・イコン)と合併、カメラ&キノヴェルケ・ドレスデン(VEB Kamera & Kinowerke Dresden )となり、最終的には、1964年、ウェルタ・カメラヴェルク、アルティッサ、アシュペクタと合併し、ペンタコンとなりました。
これだけ、おっ立ちのファインダーを見ていると、Ernemann Turm(エルネマンタワー)のようじゃございませんか!
どうしても、そこにたどり着いてしまうのは、ドイツ系カメラ・レンズの性でしょうか。(第6話参照のこと)


大先輩、Prakticarとともに♡♡♡
最初期型のM42マウント搭載カメラと、この規格に則り、世界を制した日本製カメラの絵。

IMGP9178-本番


ASAHI PENTAX SPOTMATICも完動品です。
ただし、電池がありません。。。

やっと、「王Tessar」様の写り具合の紹介です。
ISO 200 開放 1/200 ±0.0EVです。
➡もっと、イイ被写体は無かったのかってぇ??
いろいろ、事情ってのがあったんです!

IMGP8490-王本番


凄いじゃあ、ないですか!
色調シッカリ!解像シッカリ!Bokeh味も穏やか!
続いて、ISO 200 絞り5.6 1/13 -0.7EVです。

IMGP8502-王-5.6-0.7本番


いやーッ、ハッキリだ、スッキリだ、手前のおしろい花の白が水々しいだ!
このまま、使用できますね!
素晴らしい、ドイツの銘品です。

IMGP9172


0.28mmの不備も乗り越えて、ありがとう!「Tessar」様!
レンズも何の障害なし。
カメラも完動・美品。
当時、えらいお金持ちが所有されていたのでしょうね。保管もバッチリで、60年の時を越えて日本にやってきた王様でした。





いやー、表題がなげぇ、なげぇ!
Tessarファンには、たまらないのでは、と、思います。
なんたって、自分で作らないと、デジタルでは使えないレンズ群ですからね。
Contaflexは、ZEISS IKONが作った、フォーカルプレーンシャッター式の一眼レフで、ContaflexⅡまでは、前玉交換不可能で、Ⅲ型以降からテッサーの前Ⅰ枚のみを取り外し、広角レンズや望遠レンズを取り付けることができるというシステムです。
つまり、マスターレンズ部分は交換できず、前Ⅰ枚のみデッケルマウントみたいなマウント形状とし、交換レンズを受け入れる形です。
私は、「先に」35mmと115mmの交換レンズを買っちゃったが故に、何だよ!使えねぇじゃん、これ。。。と、なってしまいました。
ドイツの古いレンズには、似たようなシステムの交換レンズ群が日本にもちょくちょく顔を見せていますので、ご注意あれ。
KODAK Retinaとか。。。
悲惨ですよ!

と、いうワケで、やむを得ず、本体を別途購入するハメになり、奇跡的にも美品のコンタフレックスを訳も判らずバラしました。
その際、丁度、「M42 MOUNT SPIRAL」さんが、記事を掲出しておられ、(泣)のメールをしてご教示をいただくこととなりました。
ただ、「M42 MOUNT SPIRAL」さんがバラした型と自分のでは、ヘリコイドの取り付け方法が異なったようで、ご教示いただいたようにはバラせず、ヘリコイドをどのように確保するか、=M42のヘリコイド付きアダプターで解決することにしました。
レンズ部分と本体(ヘリコイド部分の長さ・高さ)の部品もそっくり移植して、12~17mmのヘリコイド付きアダプターとライカMマウントアダプターをくっつけて無限遠からピンが出るようになりました。
つまり、基本的なフランジバック長はM42に由来する、そういった設計でした。よかった、よかった。。。


あの、大変ですよ。レンズシャッターになっているレンズをバラし、B状態でロックするのは。
最終的には、あっちこっち動かしてみて、「この針金」が絞りを動かしているんだ、このレバーがシャッタースピードの制御かぁ・・・を見極め、シャッタースピード制御レバーを、私は最初に瞬間接着剤でB位置で固定し、更にエポキシ樹脂で永遠にレンズシャッターを「開放状態」にしてしまいました。

まー、最後には、フランジバックですよ、抜き取ったレンズがデジタルで使えるようになるかどうかは。

IMGP9044-本番


x-t1に装着した勇姿。
ここまで来るのに、大枚と手作りの努力が必要でした。
皆さんは、ヤメた方がイイですよ。
でも、PRO-Tessarを使いたいヒトだったら、ネットにも動画やらスチールやら沢山改造例があるので、チャレンジを! いひひ。。。

さっ、写りを見てみてください。
第55話で、正しいTessarをご覧になっていられると思いますので、私ごときの素人が作ったレンズシステムがどのように写るようになったか。。。

先ずは、標準の2.8/50のTessar状態です。
ISO200 開放 1/3000 -0.3EVです。

DSCF8198-ICON tessa-本番


RED Tよりは、解像度不足かな。
続いて、ISO200 絞り5.6 1/750 -0.3EVです。

DSCF8201-ICON tessa-5.6-本番


そんなに悪くはないですよね。力不足のレンズ達より、余程Tessarらしいと思います。
続いて、Tessarの前1枚を外し、35mmユニット=Pro-Tessar3.2/35を付けた撮影です。


Pro-Tessar 3.2/35を装着した姿です。

IMGP9055-35-横-本番


ISO200 開放 1/1900 -0.3EVです。

DSCF8202-ICONtessa35-本番


ちょっとだけ、広角になりましたね。解像度とか、あまり変わらないような気がします。
広角の分、被写界深度が深くなりましたね。
ISO200 絞り5.6 1/550 -0.3EVです。

DSCF8207-ICON tessa35-5.6-本番


これは、イイ写りですね。パンフォーカスチックで好印象です。
「鷹の目」っぽいな。

更に、同様の手順で、Pro-Tessar4.0/115です。
Pro-Tessar 4.0/115を装着した姿です。
レンズ、でけぇ~
だから、いきなり飛びついてしまったんですよね。⤵


IMGP9057-115-本番


撮影日、風が強くって場所を移動してしまいました。
花の色味は、変わりませんので、悪しからず。また、後ピンになるのは心が痛いので。
ISO200 開放 1/1400 -0.3EVです。

DSCF8219-ICON T-2.8-本番


おー、イイねぇ。中望遠らしい絵じゃないですか。それでいて、Tessarらしい絵造りです。
随分と幅が狭くピンがきますね。
ちょっとした距離差で、もうBokehが来てますね。
広角と違い、表現力が豊かですかね。
続いて、ISO200 絞り5.6 1/480 -0.3EVです。

DSCF8218-ICON T-5.6-本番



このシリーズは、もっと絞らないと、絵に変化が少ないような気がしますね。
若干は、違いますが。。。
絞ったときは、「お約束」で、露光を下げた方がイイとも思いますね。

最初に購入したレンズセットです。ZEISS IKONの説明書も付いてきました。
肩掛けベルトも付いてきたんですけど、革製で老化がひどく、ブッチしました。


IMGP9059

このレンズケース、下回りはプラスチックで、レンズをセットする部分にデッケルマウント風なオス金具がついてまして、ねじ込むとロックされて、レンズをしっかりと保護でき、取り出しもちょっとひねればOKという、優れモノです。
上蓋のマーク、よく見ないと判りませんかね。


IMGP9062





初回からの御無沙汰でした。
お待ちかね?
皆さんが、だぁーーーい好きなZeissのTessarです。
「鷹の目」なんて、表現されていますね。。。
どんな、写りをしてくれるのでしょうか?
M42でも、もーれつちっちゃいです。ぇ"え"っ・・・失敗したぁ・・・M39じゃないの??って言うくらいです。

IMGP9085-ZeissT-本番


ISO 200 開放 1/3000 -0.3EVです。

DSCF8187-☆TessaT-本番


うっ、すげぇ。。。
「鷹の目」って、言われるだけのことは、ありますね!!
ピン部分の解像度が、ケタ違いじゃあありませんか!!
開放から、そこまでいく??
花の色味は、薄いですか?いや、「自然」な色調だと思います。

それでは、ISO 200 絞り5.6 1/950 -0.3EVです。

DSCF8190-TessaT-5.6-本番


遠景の解像度が少し上がったくらいで、ピン周辺に変化はありませんが、「もうすぐ、秋だよ」と、季節感を写してくれましたね。

開放から、「ビシッ」と、でしたね。
前の撮影で、第37話のBiometar以降、雌しべの周りがオレンジ色・・・と、申し上げておりますが、この絵が「本当の花の状況」なんです。
いちいち、説明しなくても写真だから・・・っていっても、「違う」ことがあるんです。
このTessarは、鏡写しですね。
超オールドなのに、すごい実力です。

IMGP9083-ZeissT-本番


今回の撮影では、次話以降、X-T1でないと撮影できないLENSもありましたので、PENTAXを使用せず、1台で撮影しました。
このM42➡FXマウントアダプターは、意識的に購入しました。K&Fコンセプトのものも既に所有しているんですけどね。
このアダプターが必要な理由は、「K&Fはピン押しタイプ」、このアダプターは「ピン押しなしタイプ」だからです。
 ➡ レンズ側に、A⇔Mスイッチが有るレンズは、こちらのマウントアダプターの方が、事故がないです。


我が家のTessarです。
今回のTessarは、一番下にいますね。
初回のTessarは、中程にいます。
Zebraや銀印刷やら、どんな写りか。。。お楽しみに!
すっごいrare モノも、控えております。
どの、レンズかわかりますか?

IMGP9089-本番







またまた、中望遠。
しつこいですか??

Zeissのアルミボディのビンテージレンズ、Sonnar 4.0/135です。
Zeissの古いレンズですからね、期待しちゃってイイですよ!

IMGP9009-SONNAR



古いヤツだとお思いでしょうが、古くても「写るんです」。なめんなよ!!
カメラは、PENTAX K-20D。
ISO 200 開放 1/250 ±0.0EVです。

IMGP8441-SONNAR-開放本番


イイ色味、イイ解像度。
流石、「古い」Zeissです。何も言うことはありませんね。あくまでも、スタンダード。写真ってこうあるべきという写りですね。

続いて、ISO 200 絞り8.0 1/45 ±0.0EVです。

IMGP8443-SONNAR-8.0本番


こちらも、被写界深度が深くなり、ハッキリしつつ、イイ色味と解像度ですね。
イイLENSは、本当に開放のみでよろしい。
TAKUMARの兄貴みたいに絞れば絞ったで、「味」が出るLENSもありますが、スタンダードに自然な立ち位置で、肩に力も入れず、はい、撮れました、っていうのは、凄いことですね。
完璧なLENSでした。ZeissのSonnar。

IMGP9011-SONNAR本番






Zeissの50mm、標準サイズのLENSです。
今回は、マルチコーティングバージョンのPancolarです。
機会を見て、モノコーティングのPancolarも紹介しますので、お楽しみに。
Pancolarは、同じZeissの50mmで、Tessar 2.8/50もありますが、どうも、Tessarは「堅い」感じがしまして、「柔らかな」描写のPancolarの方が好きなんですね。なぜか。。。

IMGP8987-MC Pan


ISO 200 開放 1/3200 -1.0EVです。

IMGP0584-MC-Panco


おっ、中心部が「白い」!
このレンズ、ZeissのMCなのに「お化粧」をしていません。
とても、自然な色合いです。
素晴らしい、Zeissとは思えない。とにかく素晴らしい。
撮影している者でないと判らないのですが、ピント合わせも楽ちんなレンズで、それでいて、Zeiss各シリーズのように、十分な「Bokeh」を伴っています。表現力に長けています。・・・だから、Zeissファンって多いのかな。
こんな、カンジだったら、Made in JAPANじゃなくても、いいのかな。

では、ISO 200 絞り5.6 1/320 -1.0EVでは。。。

IMGP0585-MC-Panco-5.6


被写界深度が深くなった分、周りの花達も生き生きと表現していますね。
この位の絞り具合、好きだなぁ。。。
綺麗に、撮影者の意思を写し出してくれました。
この表現力は、TAKUMARとは方向性が違うか、単に卓越した表現力か、別世界の力を出している気がします。
Biometarより、好きですね。色味からして。

だけど、大型のLENSって、奥が深いんだよなぁ。。。
Zeiss同士の対決をしないといけませんね。
king of Zeiss ・・・誰がなるんだろう?

Tessarも、まだ十分に紹介してませんしね。

IMGP8989-MC Panco







またまた、Biggerなレンズの登場です。
Carl Zeiss Jena Biometarです。
DDRなんで、東側向けのレンズですね。はい。Deutsche Demokratische Republikって、感じです。
GDRだと、英語読みで、西側への輸出バージョンとして、西ベルリンで徹底的にイジメられてから世に出る製品となります。

IMGP8973-Biome


でっかいことは・・・イイことだと、これまで2本のレンズを紹介してきましたけど、タクマーもMirも「この1本でイイや。」と、思えるほど素晴らしいレンズでした。

Zeiss Jenaなんで、どうなりますかね。時代により、自然。MCになると、お化粧。
さてさて。。。
今回の撮影は、PENTAX K-3です。K-20Dは夏休みになっています。

ISO 200 開放 1/3200 -1.0EVから。

IMGP0574-Biome


うっひゃー!!!
カールツァイスの色乗りが、ガゼン発揮されました。
イイ色です。
か~るつぁいす、みんなの憧れ。イイレンズ。。。

だけど、実際の色。ご覧いただきます。
TAKUMAR 6×7 SMC 3.5/55を次に載せます。
ビックリしますよ。
ISO 200 開放 1/1000 -0.7EVです。

IMGP0570-TAKUMAR67-開放


解りますかね?
花弁のパーツごとの色の違い。
タクマーは、中心部で「白い」のと淡いピンク、外側のピンクが2段なんです。
だけど、ツァイスは、白い花と濃いピンクの2段なんです。
花の色が赤味に大きく振れているんです。
つまり、「お化粧」をしています。
英語で、Over Action て、いうんでしょうか。
これが現実です。はい。
LENS Made in JAPAN。本領発揮です!!しっかりと、「現実」を捉えています。
きびしー。。。

今度は、Biometar ISO 200 絞り5.6 1/800 -1.0EVです。

IMGP0577-Biome-5.6


花弁の色が、「白く」なってきました。
これならば、「自然」、人の目で見たような、ナチュラルで、かつ、イイ色味・描写だと思います。
流石、JENA。と、いうところでしょうか。
ちょっと絞って、イイ写りをGetする。そんな、Zeissでした。
Mir-3bよりは、良いと感じています。

TAKUMARには、ちょっとね。
勉強してこいよ~~~
参考までに、TAKUMAR 6×7 の ISO 200 絞り5.6 1/400 -1.0EVです。

IMGP0573-TAKUMAR-5.6


色味は、Biometarの方が厚いですが、花弁の色乗りはいい勝負となりました。
-1.0EVならば、ほぼ、同じような濃さになったでしょう。

IMGP8974







第3話で、MC FLEKTOGON 2.4/35 を紹介しましたが、マルチコートじゃないフレクトゴンは、どんな写りなんですかね。
モノコーティング時代のZeissの実力はいかに。

案外、素人の私には判らなかったりして。
同じ、じゃねぇ?? ってか。。。

このレンズは、千葉・柏市在住で、全バラシして徹底的に整備され、オークションにも出品されている有名な方に整備をお願いしたレンズです。
Zeissの古いものは、やはり、専門的なメンテが必要かと。

FLEKTOGON--LENS-1


それでは、ISO 200 開放 1/1500  ±0.0EVから。

IMGP8078-FLEK-2.8


タクマーと比較して、MCフレクトゴンは、タクマーの方が「赤み」が若干乗っているか、と、思いましたが、今回のフレクトゴンは、タクマーよりホントに少しだけ赤みの乗りが濃いでしょうか。
決定的なのは、このフレクトゴンは開放時からメチャ、合焦・解像して表現しているということです。
と、いうことは、古い時代のZeissは、Meyerなんかとともに、「より、ナチュラル」を追求していた・・・と、いうことになりますかね。
時代が新しくなるほど、技術も進歩するほど、世に提案し変わっていった、ということでしょうか。例えば、フィルムもASA100の時代(古っ!! ISOなんか、昭和の時代にないし。。。)からASA400になったとき、どんなに撮影の幅が広がったことか。音楽だって時代とともに変わります。ロックは不良なんて今じゃ言わないし。・・・この文章が判る方は、もう定年退職を迎えられた方かな? 
今では、ISO 51,200?とか、闇夜でも写ってしまうほど、光学技術と製品がMade in JAPANとして世界中に供給されています。
すごいんだよな。日本の写真機器。
昭和20年の敗戦から15年~25年程で、一時期は、ドイツの技術をパクった製品も大量に生産していた中、ニコンはFマウントを創造し、旭光学は「PENTAX」を世に問い、キャノンはスピゴッド式のFL・FDマウントからF-1を送り出すなど、各社の担当者は、頭がハゲちゃったのでは、と、思っています。お疲れ様でした。
後に触れますが、この写真業界、何が一番激震だったかというと、SLR=一眼レフが誕生したことではなく、1985年(昭和60年)にミノルタからオートフォーカスカメラが発売されたことだと、自分では思っています。
何がスゲーって、あなた。
カメラをいじったことがない人でも、ジャスピンで取れる高級システムカメラなんて、世界中に無かったのですから。
EEだ、AE(正確には、今で言うTV)だ、って言う露出制御の時代に、AFっすよ。AF。距離を自動制御し、本格的な民間普及に繋げたカメラが日本から誕生したのです。ピピってヤツですよ。ピピって。
これには、どちらさんのメーカーでも腰が抜けたワケです。お陰で、廃業に追い込まれたメーカーも多々あったと思います。
まぁ、AFの話は、このフレクトゴンが生産された時代の写真業界としては、未来の話で、フレクトゴンっていうか、Zeissの製品づくりも、世の中の時代とともに、写りも変わっていった、と、いうことですかね。

それでは、ISO 200 絞り5.6 1/180  ±0.0EVではどうでしょう。

IMGP8083-FLEK-5.6


これは、色味・色乗りでタクマーといい勝負でしょうか。
絵として決定的に違うのは、このフレクトゴンが整備済みで、被写界深度といい、合焦具合といい、メンテしてあるレンズとの差を感じない訳にはいかない、ということでしょうか。

オールドレンズをヤフオクやebayで購入したものの、カビはあるは、なんか曇っているは、絞り羽根はオイルが回っていて不動だは、距離環はカチカチかスッカスカ・・・いろいろ経験があると思います。
今回の撮影・比較により、「メンテは大切」ということを実感いたしました。
私が依頼した、「全バラシが大好きな方」を以下に記載いたしますので、よろしければ参考にしてください。
生真面目で精力的、曲がったことが大嫌いな職人気質の方ですが、Witもお持ちで、親切に対応いただけると思います。
知見・技術力も十二分にお持ちの方かと思います。



ボディは、ファットタイプ。ALUです。

FLEKTOGON-BODY





6月は、紫陽花の季節ですね。

今回は、Carl Zeiss MC FLEKTOGON 2.4/35。
紫系とオレンジ系のコーティングが美しく、0.19m!!という寄れる、懐のメチャ広いレンズです。
K-20Dに取り付けると、開放では、一番暗い設定をカメラ側が認識しました。
1番ということは、機械的に何か一番のワケがありそうです。

IMGP8774-zeissMCFLEK本番


ISO 200 開放 1/4000 ±0.0EVです。

IMGP8036-FLEK-2.8本番



どうでしょう?
開放でもカッチリ、Bokeh具合も素晴らしいのでは?
続いて、ISO 200 絞り5.6 1/250 ±0.0EVです。

IMGP8039-FLEK-5.6本番



やはり、被写界深度が深くなって、パンフォーカスチックになりました。
ちょっと、見えすぎカモ。
しっかりとした描写のドイツ製高性能レンズです。

IMGP8775-zeissMCFLEK本番



LENS Made in japan…

皆さんは、日本製のレンズに誇りに思っていますか?
それとも、ドイツ製がいい??
私は、子どもの頃からカメラが好きで、最初に撮ったカメラは、なんと、自分の成長を記録するために親が買ったカメラでした。
小学生の頃、キャノンFTbを買ってもらい、以来、オリンパス、ミノルタ、コンタックスなと、いろいろなカメラを購入してきましたが、最近は、デジカメばかり利用しています。
この長い時間の経過の中で、いつまでたっても利用できるカメラ資産、レンズマウントは・・・
ニコンF、ペンタックスK、ライカMマウントなどいろいろありますが、フランジバックという、どーしてもマッチさせなくてはならない課題があります。
そうすると、どうなるか???
ニコンFは、さようなら。アダプターは補正レンズを入れないと。
ライカMも、ちと辛いものがある。
そういった中で、ペンタックスKマウントは、現行のKマウントレンズは元より、アダプターリングが必要だけれど、大昔のペンタックスSマウント= プラクチカマウント=M42マウントのレンズが利用できます。
M42マウントレンズは、世界中にゴロゴロあり、銘玉といわれるものもたくさんあります。
ぇ"え"っ、なんと素晴らしいマウントなんだ。
ペンタックス♡
でも、フランジバックの短い、ミラーレスカメラなら、なんということはない。アダプターで自由自在でござる。
ならば、ミラーレスカメラでいいじゃん、と、いうことになりますが、日本の銘玉レンズの中には、ペンタックスKマウントのものもあり、使ってみたいじゃありませんか。
→→→日本の銘玉、オールドレンズは、どんな写りなんだろ?ドイツ製はどーなんだろ??
そんな訳で、現在でも入手しやすいオールドレンズを購入しつつ、レビューしていきたいと思っています。
私のメイン機は、ペンタックスK-20D。
旭光学資本の最後のカメラです。製造原価を下げたかったのか、映像素子は、韓国製です。
サブ機は、フジフィルムのX-A2。手軽なカメラだけど、写りはイイですよ。一般的には超オススメなカメラです。
今回は、最初なので、タクマーレンズの紹介から入るのが、トーゼンでしょうけど、日本製カメラ・レンズに対峙するライバルの雄・カールツァイスのテッサーを用いて写り具合を紹介します。
私の愛機、ペンタックスK-20Dです。


IMGP9317





Carl Zeiss Tessar f=2.8/50mm ALUボディで撮りました。
ミツマタ(三椏)の花。樹皮は和紙の原料として用いられるそうです。

DSCF2351-Tessar本番




どうですか?この写り。きれいなBokehになっていると思いますが。
はっ?日本製レンズを褒めるんじゃないのかいって?
まだまだ、道中は長い。焦らないで。
因みに、私は極度のBokehは嫌いなので、f=5.6位までは絞ります。

Carl Zeiss Tessar f=2.8/50mm ALUです。

DSCF2430-Tessar本番

 






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