M42は如何でしょうか。

M42マウントレンズを中心に、バイクや機械式時計とともに遊んでいきます。

2018年03月

今回は、ルイ・エラールのアシンメトリーデイトっていう機械式腕時計です。

IMGP9489本番



なぜ、この時計を取り上げたかというと、時計バンドっていうか、時計ベルトっていうか、そのベルトを取り上げたかったのです。

ルイ・エラール自体は、しっかりとした時計造りと積極的なデザインで、好きなメーカーなんですけどね。
なにせ、セイコーの時計だと、皆「似たり寄ったり」のデザインで、今回のルイ・エラールのように、「非対象」ってのは、ないでしょうね。
日本の時計は、皆、売れることが前提のデザインで、偏屈なヤツにのみ気に入っていただければいいんです、こんなデザインをしてみたかったんです、ってのは、見たことない。。。

あー、優等生なんだ。。。Made in Japan。。。

スモセコってんですか。秒針のみ別に動いているヤツ。。。
日本では、「中三針」っていうのが、すげぇ時計であって、スモセコなんてのは、セコいんだよってか。
でも、時計好きな人は、スモセコのデザインを大夫、支持してますよね。私はマニアじゃないので、支持しませんけど。

この、アシンメトリーデイトの「日付表示」は、ビックリですよねぇ。。。
6日間も見えてます。
どーれだ??ってカンジがたまりません。日本では、「この日」って1日しか見えませんが、6日も見えてる。すげぇ!!
YASHINONのDXなんかも、窓になっていて、指標をどっちに回していいのか、クイズになってますが、この表示、案外見やすいんですよ。
老眼だと、26なんだか28なんだか、風防がレンズになっていても、ううっ。って時がありますが、これだけ連チャンで表示されていれば、27~26~25と読んでいけば、今日は、25日だ、と、判りますね。

日にちは、判りやすい一方、時間はてきとーですね。
ローマ数字じゃ、何分だか、ちんぷん・かんぷんです。大体◯◯分くらいかな。

機械は、ETA社のCal.2895-2です。
振動数は、HI BEAT 8振動/秒 28800振動/時です。

Louis Erard社オリジナルではない。残念だ。
まー、スイス時計でオリジナルなのは、「ロレックス」「ジャガー・ルクルト」「ゼニス」などでしょうかね。
あのIWCでさえ、低価格(? IWCとしては)モノはETA社製のムーブメントらしい。。。
オメガ!でさえ、ETA社製ムーブメントを半製品で納入し、オメガバージョンに加工して製品化しているとも聞きます。
あーあ。それもこれも、1970年台にセイコーがクォーツ時計でスイス時計業界を爆撃しちゃったからですよね。

でも、耐えた。スイスの時計業界。
ETA社製ムーブメントを活用して利益幅を出して、かーちゃんや子どもたちを支えた。偉い!

あの爆撃から約50年ですか。
今では、機械式腕時計、静かなブームですよね。
かえって、クォーツ時計の方が「安物」扱いじゃないでしょうかね。
どーなってんの?

かつては、1秒でも合っていることが自慢で、スイス時計業界が認定する「クロノメーター」検定に合格しないと時計のダイヤルに「Chronometer」と記載してはいけなくて、セイコーの自社内規格でそれを上回っていたとしても「ダメ!」出しをして、意地悪をしていたスイス時計業界。
セイコーも意地で、「勝つ!」ために技術の粋を結晶させ完成した「クォーツ時計」。これに完敗を喫したスイス機械式腕時計なのに、徹底した費用削減とデザインの秀逸性・信頼で、今では、セイコーのセの字も感じにくいですよね。

あっ、この話はまたしますね。
そうだ、バンドの話。ベルトの話を。

このベルトは、埼玉の「須賀製作所」さんにオーダーしました。
須賀製作所さんは、「わに皮製品」の職人さんで、いろいろなオーダーメイドに対応されております。

私も、腕が少々太くて、市販のベルトでは「小さい」ので、困っておりました。
穴は最大幅で使用できますが、カッコ悪いんですよね。余裕がなければイケマセン。
市販品は、大体ですが、
   親側     70mm
           剣先側   110mmとか115mmとかです。

私は、今回、須賀製作所さんに、
            親側         85m
          剣先側    120mm  で、お願いしました。


IMGP9469

自分で、バネ棒とか抜き差しして、おNEWの須賀製作所製ワニ革時計ベルトに換装しました。
Louis ErardオリジナルのDバックルも使用しましたので、エエ感じですわ。
ホントは、Dバックルは「ワンタッチのもの」がいいんですけど、使用しにくく安物なんですが、純正なんで、使用しました。

このベルトの仕様です。
皮の種類・・・・・・・・・・ワニ革 エナメル
色・・・・・・・・・・・・・黒
時計取り付け幅サイズ・・・・ラグ幅 20mm(アシンメトリーの本体ラグ幅)
美錠取り付け部分のサイズ・・18mm (純正Dバックルで使用のため)
ベルト長さ・・・・・・・・・親側 85mm
              剣先側 120mm
剣先の形・・・・・・・・・・ボート型

こんなカンジで須賀製作所さんに発注しました。

別角度だと、こんなカンジ。。。

IMGP9472


ひゃあ!!
時計の「質感」が、ベルトのおかげで、超アップじゃあござんせんかっ!
須賀製作所さんに感謝・感謝ですね。

因みにベルトの裏側は、こんなカンジ。
ヌバック仕様でお願いしました。

IMGP9474


写真で、判るかな?
私自身、わかりませんがっ。スマン!

IMGP9473


Louis Erardの社名の下は、「L'Esprit du Temps」って書いてあります。フランス語ですね。
英語訳は、「The Spirit of Time」で、和訳は、「時間の精神」と自動翻訳になります。
私の訳は、「時間の根性」ってところでしょうか。イイ時計です!!





​中判のレンズも「マウントアダプター」で、ミラーレス一眼やPENTAX PKマウントで利用できます。
第7話で、PENTAX 6×7 用レンズをマウントアダプターを利用して、PENTAX K-3にセットして撮影したところ、「大口径」故のもーれつな情報量を吸い込んで、素晴らしい映像を記録してくれました。

で、調子に乗って、今度は、Pentacon SIX用のレンズをK-3で楽しんじゃおうという企画?ですわ。。。

このPentacon SIX用マウントアダプターをGETしてあれば、Pentacon SIX用のレンズはもちろん、ロシア製キエフ6やキエフ88用のレンズもセットできます。
そういった意味では、ロシア製のカメラは、皆、ドイツ製のパクりですので、使い道が広がりますね?

さて、どんな写りなのでしょう。

IMGP8892


ISO 400  開放 1/6400 ±0.0EVです。

IMGP0503Mir-3B


爽やかな色味ですね。
Boleh具合も丁度イイ感じです。
続いて、ISO 200  絞り5.6 1/800 ±0.0EVです。

IMGP0504-Mir-5.6本番


クッキリしてきました。黄色の色味もフレッシュな感じですね。
緑の線が太い感じです。。。

被写体を変えてみましょう。
ISO 200  開放 1/1250 ±0.0EVです。

IMGP0515-Mir-3b


赤の色味が濃ぃぃいですねぇ。。。
絞り込んだら、どうなるんでしょ。
ISO 200  絞り5.6 1/320 ±0.0EVです。

IMGP0517-Mir-3b-5.6


爽やかな色味が強調されました。
引き続き、赤の色味は濃い気味ですがね。
1枚の写真で見た時には、キレイな写真だね、と、いうことになりますがね。
ちょっと、ハデな写り方でしょうか。悪いということではないけれど。。。

朝の1コマを。
ISO 400  開放 1/1000 -0.7EVです。

IMGP0534-Mir


イイ色味です。
この花は、こんな色なんですよね。ちょっと、オレンジ色のような。
「リアル」な色乗りです。好感が持てます。
背景のBokeh方もイイ感じです。
続いて、ISO 200  絞り5.6 1/250 -0.7EVです。

IMGP0536-Mir-5.6


ちょっと、「レモン色」に近づいちゃいましたね。
ドイツ製レンズは、「レモン色」っぽく写ります。Made in japan製のレンズは「より自然」な色乗りです。このロシアンレンズは、Made in japanに近い色乗りかと。。。
いいレンズですね。

お花の色、イロイロでは。。。
ISO 200  開放 1/4000 ±0.0EVです。

IMGP0549-Mir3b


手前のBokehが、気になりますね。
ピンが奥でフレーミングするときは、「要注意」なレンズでしょうか。
絞ったら、どうなりますか。
ISO 200  絞り5.6 1/1250 -0.7EVです。

IMGP0552-Mir-3b-5.6


わぉっ。
すっげぇ、イイ色でイッパイです!
手前のBokehも解消され、キメっって感じですかね。
相変わらず、緑は濃いな。

最後に、クガイソウです。青味は強いハズですが。
ISO 400  開放 1/500 -0.7EVです。

IMGP0560-Mir-3b


「青」というより、「紫」っぽい色の出方ですね。
緑色は、若々しいフレッシュないろの出方で、真上から陽が差しているのが判る絵になりました。
ISO 200  絞り5.6 1/125 -0.7EVです。

IMGP0563-Mir3b-5.6


一番手前の花が、少しリアルになってきました。
どちらの絵がイイ絵なんですかね。
好みの範囲でしょうかね。私的には、開放の絵のほうが、風を感じますね。


PENTACON SIX→PKアダプターです。

IMGP8891☆


さて、今回使用したMir-3bは、PENTACON SIXやKiev 88・Kiev 6などと互換性のある中判カメラ用のレンズです。
東側ならではの「共通性」のお陰で、アダプターを介してPENTAXマウントで利用できます。
つまり、ペンタコンシックス用もキエフ88用も同じマウント、と、いうことです。

PENTACON6→PK。このアダプターは、SHUTTER SPEEDさんという、バイヤーから購入しました。
シャッタースピードさんは、年末の、もう休暇だろうという時節でも、発送事務をされているバイヤーさんで、確実・丁寧に対応いただける方です。

以下に、リンクを掲出しておきますので、参考になさってください。
なかなか、「PENTACON SIX→」のアダプターを在庫されているバイヤーさんはいられないかと。


■ Shutterspeedヤフオク店

https://auctions.yahoo.co.jp/seller/shutterspeed_japan





第3話で、MC FLEKTOGON 2.4/35 を紹介しましたが、マルチコートじゃないフレクトゴンは、どんな写りなんですかね。
モノコーティング時代のZeissの実力はいかに。

案外、素人の私には判らなかったりして。
同じ、じゃねぇ?? ってか。。。

このレンズは、千葉・柏市在住で、全バラシして徹底的に整備され、オークションにも出品されている有名な方に整備をお願いしたレンズです。
Zeissの古いものは、やはり、専門的なメンテが必要かと。

FLEKTOGON--LENS-1


それでは、ISO 200 開放 1/1500  ±0.0EVから。

IMGP8078-FLEK-2.8


タクマーと比較して、MCフレクトゴンは、タクマーの方が「赤み」が若干乗っているか、と、思いましたが、今回のフレクトゴンは、タクマーよりホントに少しだけ赤みの乗りが濃いでしょうか。
決定的なのは、このフレクトゴンは開放時からメチャ、合焦・解像して表現しているということです。
と、いうことは、古い時代のZeissは、Meyerなんかとともに、「より、ナチュラル」を追求していた・・・と、いうことになりますかね。
時代が新しくなるほど、技術も進歩するほど、世に提案し変わっていった、ということでしょうか。例えば、フィルムもASA100の時代(古っ!! ISOなんか、昭和の時代にないし。。。)からASA400になったとき、どんなに撮影の幅が広がったことか。音楽だって時代とともに変わります。ロックは不良なんて今じゃ言わないし。・・・この文章が判る方は、もう定年退職を迎えられた方かな? 
今では、ISO 51,200?とか、闇夜でも写ってしまうほど、光学技術と製品がMade in JAPANとして世界中に供給されています。
すごいんだよな。日本の写真機器。
昭和20年の敗戦から15年~25年程で、一時期は、ドイツの技術をパクった製品も大量に生産していた中、ニコンはFマウントを創造し、旭光学は「PENTAX」を世に問い、キャノンはスピゴッド式のFL・FDマウントからF-1を送り出すなど、各社の担当者は、頭がハゲちゃったのでは、と、思っています。お疲れ様でした。
後に触れますが、この写真業界、何が一番激震だったかというと、SLR=一眼レフが誕生したことではなく、1985年(昭和60年)にミノルタからオートフォーカスカメラが発売されたことだと、自分では思っています。
何がスゲーって、あなた。
カメラをいじったことがない人でも、ジャスピンで取れる高級システムカメラなんて、世界中に無かったのですから。
EEだ、AE(正確には、今で言うTV)だ、って言う露出制御の時代に、AFっすよ。AF。距離を自動制御し、本格的な民間普及に繋げたカメラが日本から誕生したのです。ピピってヤツですよ。ピピって。
これには、どちらさんのメーカーでも腰が抜けたワケです。お陰で、廃業に追い込まれたメーカーも多々あったと思います。
まぁ、AFの話は、このフレクトゴンが生産された時代の写真業界としては、未来の話で、フレクトゴンっていうか、Zeissの製品づくりも、世の中の時代とともに、写りも変わっていった、と、いうことですかね。

それでは、ISO 200 絞り5.6 1/180  ±0.0EVではどうでしょう。

IMGP8083-FLEK-5.6


これは、色味・色乗りでタクマーといい勝負でしょうか。
絵として決定的に違うのは、このフレクトゴンが整備済みで、被写界深度といい、合焦具合といい、メンテしてあるレンズとの差を感じない訳にはいかない、ということでしょうか。

オールドレンズをヤフオクやebayで購入したものの、カビはあるは、なんか曇っているは、絞り羽根はオイルが回っていて不動だは、距離環はカチカチかスッカスカ・・・いろいろ経験があると思います。
今回の撮影・比較により、「メンテは大切」ということを実感いたしました。
私が依頼した、「全バラシが大好きな方」を以下に記載いたしますので、よろしければ参考にしてください。
生真面目で精力的、曲がったことが大嫌いな職人気質の方ですが、Witもお持ちで、親切に対応いただけると思います。
知見・技術力も十二分にお持ちの方かと思います。



ボディは、ファットタイプ。ALUです。

FLEKTOGON-BODY





今回は、マイヤーのオレストンで~す。
Lydithが、写りであまりにも飛ばすことから、そんなことなら、同じ会社の他のレンズはどーなのよ??

MeyerのORESTONは、PENTACON auto 50/1.8の直系の御先祖様とも言われています。
しかしながら、第6話で、PENTACON auto 50/1.8は、ペンタコンとして歩み出してからの色乗り具合をZeiss FLEKTOGONと比較しつつ、MeyerのLydithの色乗りを踏まえ、Meyerとは違う道を歩み出したことを紹介しました。

って、ことは・・・
ORESTONの写りが、「赤み」の乗りが良ければ、Meyerとしての「筋」が通った一品、ということができますが、さてさて。。。

MEYER-ORESTON-LENS2


このORESTON、1Qのマークがないんですよ。
んーん。だけど素晴らしい。
どこかのブログに書いてあったけど、1Qは関係ないって。
でも、ある一定の規格として、ないよりあった方が、50年もしたら良くなるような気がします。

ISO 200 開放 1/4000 ±0.0EVからどうぞ。

IMGP8070-ORES-1.8


やったぁ~~~!!!
「紅色」の色乗りは、Lydithと同じかそれ以上。
「青」は、雰囲気が異なるものの、濃い、です。
ドイツ勢にあって、銘玉と呼ばれるレンズ群とは異なる表現を醸し出しています。
これなら、ロシアンレンズとは、対角線上にあります。「赤上げて」、「赤下げない」です。
ロシアンレンズは、「青上げて」、「赤下げっぱなし」ですからね。
具体的には、ZeissともHeliosとも、発色が違います。

んんん~~~ならば、f=5.6なら、どーなワケ???
ISO 200 絞り5.6 1/350 ±0.0EVです。

IMGP8072-ORES-5.6


いや~たまりませんな。
「光」と「時」まで、写っちゃっているじゃ、ありませんか。
?・・・そこまでではない??
失礼いたしました。
こんなにイイ感じじゃぁ、6✕7のタクマー君と勝負かな?

MEYER-ORESTON-BODY


胴周りは、PENTACONに似ているような、いや、PENTACONが似ている・・・気がします。
最短距離は、目盛り上、0.33mですが、もっと寄れます。
Meyer-Optik Gorlitz ORESTON 1.8/50 でした。





【第6話】のPentacon Ernemann Turmのところで、チラッと触れました、KMZのHeliosについて、1話割きたいと思います。
ValdaiのHeliosは【第2話】で取り上げています。

さて、早春の淡い色の桜を写したValdaiと梅雨時のこってりした色味が満載の紫陽花を写したKMZのHeliosでは、何か、差があるのでしょうか?

IMGP8795-HELI-KMZ本番



レンズのコーティングは、モノコーティングですね。
キリル文字ではないので、輸出用ですかね。

それでは、ISO 200  開放、1/4000 ±0.0EVです。

IMGP8056-HELI-2.0本番



解像度が高いんですよね。Heliosって。
色味も、「緑」は濃い目、ディープな感じですね。
Bokehが凄い。ピン以外は全Bokehです。
こうゆう写り方、ほかのレンズにもあったな。
その内に御紹介しますが、「Pentacon electric 2.8/135」って中望遠と同じような階調でBokehますね。
このような、ピン部分のみにフォーカスした絵は、「これですから」がハッキリしていて、判りやすいというか、象徴的といいますか、「あり」な絵ですね。

続いて、ISO 200  絞り5.6 1/500 ±0.0EVです。

IMGP8057-HELI-5.6本番



はっきりしていて、イイ絵ですね。
素晴らしい。

IMGP8802-HELI-KMZ本番


Valdaiか、KMZか・・・被写体の色が色なので、KMZの方が色乗り良しに見えちゃいますが、結論はまた今度ということで。。。
狭いピンは、KMZ。広くピンがイメージサークル全体に来るのがValdaiだと、感じています。
 ➡今の段階では、「KMZ」乗りですね。

ロシアのレンズ製造工場のマーク。いろいろあります。

            Valdai              KMZ

                                            
          (おでん印)         (豆腐屋)

  マークからして、練り物のおでんより、体に優しい植物性蛋白質の冷ややっこかな。
  ➡これから冬に向かうので、時期的におでんにすべきか?


SEIKO BELL-MATIC 27Jewels SGP 4006-7020 1967年11月 諏訪精工舎製です。

IMGP9498本番


この時計は、 REVUE THOMMENのCRIKETみたいに、設定時間が来るとベルが鳴る仕組みを搭載している時計です。
REVUEのCRIKETは、VALCAINの時代・モデルから「大統領の時計」と呼ばれていますね。
第33代のハリー・S.トルーマン、第34代のドワイト・D.アイゼンハワー米大統領に愛用された時計だそうです。
ハリー・S.トルーマンという名は、ニミッツ級航空母艦の8番艦に命名され、大西洋艦隊第8空母打撃群に属し、ドワイト・D.アイゼンハワーという名は、ニミッツ級航空母艦の2番艦に命名され、同じ大西洋艦隊第10空母打撃群に属しています。NATO・西側の中心的な抑止力といったところでしょうか。
両艦併せて180機もの航空機を運用し、有事には、寝かしてもらえない強力な火力の波状攻撃で、敵に大きな痛手を与えることでしょう。
敵じゃなくてよかった。。。

話を戻して、
CRIKETと同じくベルが鳴ります。
3時の竜頭を単に回すと、ベルのゼンマイが巻かれます。
一段引いて回すと、ベゼルの赤い矢印のリングが回りますので、ベルを鳴らしたい12時間以内のところへセットします。
1時間当り6分割ですので、10分毎の設定ですかね。
そして、2時のノブを引いてセット完了です。
ベルを止めたいときは、2時のセットしたノブをケース側に押します。

CRIKETは、コオロギが鳴くような音がするらしいですが、このBELL-MATICは、昔の目覚まし時計のように、「ジリジリ」となります。
仕事中にジリジリやっちゃうと、周りから白い視線を感じること、必死です。

腕時計で、このような「鳴る」時計で一番音が大きいのがCITIZEN製らしいのですが、未だ、良品にはお目にかかっていません。
CITIZEN製は、レアですな。

あの~、手巻きはどうするのですか?
普通に感じるギモンですね。
正解は、「手巻きはない」です。
セイコーは、自動巻に相当自信があったようで、手巻き機構は省略されています。
不便だ。

性能を少々。
ムーブメントは、自動巻で、 Cal.4006A 27石です。
このベルマチックは、入っているルビーの数がいろいろありまして、17石・21石・27石。
カレンダーも、デイトのみはCal.4005。デイ・デイトですとCal.4006となりますね。
振動数は、5.5振動・19,800振動/時で、他の時計より、ちと心細い仕様であります。

そ~だ!
間違えやすいようですよ。
dayは「曜日」で、dateは「日付」らしいです。どっちも、「日」のような気がしますけどね。はて。

セイコーのシリアルナンバーは凄いです。
製造年月が判ります。月までですよ!
最初の頭1桁が「製造年」。ただし、モデルの発売状況を確認する必要あり。
「7」では、1977年もあるし、1967年もある。1977年は、もう、クォーツの時代ですから、1967年となります。
次の1桁が「製造月」。1・2・3月と行き、9月、10月=October=0、11月=November=Nとなりますね。

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KING SEIKO 25Jewels 5626-7000 HI-BEAT 自動巻 1971年5月 諏訪精工舎製です。

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第21話のロードマチックと同じ、「56」系のキングセイコーです。
ロードマチックより、上級モデルですので、ケースの作りなんかも「上級」です。
ダイヤルの作りも大夫、高級感がありますね。
アワーマークなんかも、キラキラですわ。

どうやったら、光に反射するようにできるんですかね?
キラキラさせるのは、難しいと思います。
針もキラキラしてるしな。

性能も、凄いですね。
HI-BEATとは、振動数が、8振動以上の振動数を実現した時計で、この時計は8振動、28,800振動/時です。
現在のスイス製の有名処の時計では、「標準的な」振動数ですが、当時では、ハイビートです。
グランドセイコーなんですと、もっと凄くて、10振動・36,000振動/時の驚異的で、部品に負担がかかる振動数を実現していますが、6振動でも普段使いできますね。

このキングセイコーを使用していますと、「狂っていない」のが日常的で、さすが、ハイビートと感心します。

当時のセイコーは、野心的で、実力で「世界中の時計に勝つ!」というモデル展開が感じられます。
カメラは、今では、CANON・NIKONを筆頭に、日本製ではないカメラなんてないですね。
Made in Japan・・・ど根性です。見習わないと。同じ日本人として。

裏側が、これまた凄いっす!!
ゴールドのキャップが付いています。
購入したときは、問題なしでしたが、「SEIKO」の「K」の字のところがヌケました。
事故が多かったようで、後期モデルでは、このような演出はなくなりました。


IMGP9505本番





SEIKO Lord Matic 23Jewels SGP 5606-7070 1974年3月 諏訪精工舎製です。

IMGP9490本番


この時計は、機械式時計で、電池がなくても動きます。
てか、電池を入れるスペースはありませんね。
光もいりません。電波が来なくても動きます。

すごい時計ですね。
ゼンマイを巻くだけで動いちゃう。
ゼンマイを巻かなくても、腕につけておけば、自然とゼンマイを巻いてしまい、勝手に動いちゃう自動巻時計なんです。

製造は、1974年3月。昭和49年ですね。
購入は、1975年3月。
なぜ、購入月が判るのか?

それは、私が、高校入学のお祝いに親父が買ってくれた時計だからです。
へーっ。1年も店で寝ていた時計なのか?
よく、当時の私の街にあったものだ。。。びっくりだ。

おまけに、43年もの年月を経ていても、まだ動く。正確に。
更に、びっくりだ。

この時計は、曜日もカウントします。いわゆる、デイ・デイトですな。
それも、「漢字」表記で。
うぉぉぉぉぉぉ、こっ、これは、「Made in Japan」の証じゃないですかっ!! 凄い!!

更に凄いのは、平日が「黒色」、土曜日が「青色」、日曜日が「赤色」です。
昔、土曜日は、半日勤務。いわゆる「半ドン」だったんですよね。
だから、土曜日の色が違うんですよね。
懐かしいなぁ。。。今の人には、ワカンナイだろな。

セイコーは、当時、今でも2社が時計を製造してますね。
そう。東京亀戸の「第二精工舎」と長野諏訪の「諏訪精工舎」です。
この時計は、23JEWELSの下のマークで、「諏訪精工舎」製であることが判りますね。

因みに、「第二精工舎」のマークは、こんなカンジ。
.第二セイコー社


諏訪と第二とどちらが「精工舎」なのかというと、本命は、ナント!「第二」なんですね。
第二が先で、諏訪が後。
どーしてこうなるのか、不思議な会社です。
ふつう、「第二」は、「第一」の後でしょ。日本語的には。。。
ですが、セイコーは、第二が先なんです。
おまけに、セイコーって、諏訪ってカンジじゃないですか?
でも、本家は「第二」なんですねぇ。。。

セイコーの社史を見ると、よく判ります。
最初は、明治時代に「精工舎」。柱時計を中心として、懐中時計を製造する、服部時計店の製造部門の会社だったようですね。
時代が昭和になると、腕時計を専門に製造する会社を設立。だから、「第二」精工舎。

昭和の時代は、多難で、第二精工舎も、諏訪に「疎開」していて、その諏訪第二精工舎と地元の大和工業が合併して「諏訪精工舎」に。
なるほど。だから、諏訪が後なんだ。。。

性能をちょっと、御紹介。
テンプは、6振動、21,600振動/時のゆるやか振動ですね。
だからといって、時が狂うことはありません。
日に±15秒くらいですか・・・

ドラマ「相棒」season12第6話「右京の腕時計」で、CMW(Certified Master Watchmaker )公認上級時計師 を取り上げていました。
いろいろと、材料を見つけてくるものですねぇ。。。
CMWとは、時計職人最高峰の時計技術試験で、その試験内容は、超難解にして多岐に渡り、今日まで合格者800人を輩出しているそうです。

私のこの時計は、私の街の「1級時計修理技能士」の方にメンテしてもらいました。
「正確堂時計店」っていいますね。
この時計は、何度か、東京のデパートに入っているショップ(IWCさえ面倒見れるショップ)で、オーバーホールしてたんですが、全然違いますね。
針1本までピカピカにしていただきました。

まじか。。。

ダイヤル、こんなに綺麗だったっけ?
・・・ご主人・・・「ウチでメンテするとこんなモンよ!」・・・まじか。。。

ならば、PENTAのブログだけど、アップせにゃ、世間に申し訳ない!となった次第です。

43年も頑張って、正確に時を刻んでいる機械式自動巻腕時計。
よくぞ、こんなにも長い時間を動ける、精度の高い時計を作れたものです。

セイコー社史には、機械式時計を製造していた時間帯には、「世界を追いかける」と題名が振ってありました。

この時計は、1974年製です。
この年を堺に、セイコーは、クォーツ時計を本格的に製造していきます。
高度化、多機能化。デジタル化、ツインクォーツ化・・・
セイコーの技術がスイスを襲い、「世界はセイコー方式へ」傾斜していきました。

私が高校のときは、まだ、一般ピープルはアナログ・機械式だったけどな。


セイコー時計の裏側は、見ていて楽しいですね。
防水を表す表記も、WATER RESISTANTとか、WATER PROOFとか。イルカマークなども、防水を表しています。CITIZENでは、PARA WATERなんて呼び方ですね。
金メッキも、セイコーはSGP。シチズンはCGPですね。

IMGP9492本番





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